六月も後半。日脚がいつしか相当、長くなっているのに気づきます。強い日差しに瞼を押されて朝、目を覚ます。気分爽快。そんなかっこいよいシーンは建前の建前。迫りくる新しい夏に向けて、心はげっそり。ああ、嫌だ、嫌だ。何を書こうか迷った末、さそり座とオリオン座の話でもしましょう。ギリシャ神話の中ではベタなストーリーですが、知らない方は是非、頭の片隅にでも貼り付けておいてください。。。。。オリオンは日ごろから、粗暴で行状も悪く、何かにつけて自分の力を誇示するため、他の神々から嫌われていました。ある時、そんなオリオンは「この世に、俺以上に強い動物など存在しない」と、高言したため、ゼウスの妻であるヘラの怒りを買ってしまいます。そして、ヘラは、オリオンが通る道に巨大なさそりを放って待ち伏せさせます。オリオンは、草むらから突然出現したさそりに足をひと刺しされ、その猛毒のためにあえなく命を落としてしまいました。さそりは、オリオンを倒した功績をヘラに認められ、星座として天に上げられました。後に、オリオンも星座となりますが、さそりが大の苦手なため、決して同じ時期に天に上がろうとはしません。実際の空でも、さそり座は夏の、オリオン座は冬の星座として知られることからもわかります。東の空からさそり座が出てくるとオリオン座はそそくさと西の空に沈み、さそり座が西に沈むころようやく東の空から上がってきます。