第2回目となります大田市民会館耐震補強計画の市民説明会が開催されました。
今回は竹腰市長も同席され、これまで3回に渡っての市民検討会等の内容を含めた開催状況についての
説明がなされ、質疑応答や意見交換が行われました。
おおかた検討会でこれまで議論してきたように、補強工事に留める、又は改築を望むという二つの意見がありました。
総合的にみますと「使用できない期間ができる」という件に関しては、皆さん非常に困るということは同じであるという結論です。
これにより、「文化全般が縮小・低下してしまう」「若者の定住対策にも影響が出る」など深刻な問題に発展するという危機感は
共通の認識であったと思われます。
財政を踏まえた考え方については、「合併特例債や過疎債の見通しが立つうちに建設すべき」と「将来的な財政の負担をしっかりと
考えるべき」との双方の意見がありました。
今後の方針的な件に関しては
Q : 現在利用している団体への代替施設提供や支援の方策は考えているのか?
A : 具体的にはこれからだが、経費面等も含めて何らかの支援策を考えなければならないと思う。
Q : これまでの検討会の内容は本当に反映されるのか?
A : 政策ありきで説明するのではなく、ニュートラルな形で市民の意見を聞く検討会を開催してきた。
この検討会の内容やその他諸々の意見や状況を総合的に判断して結論を出したい。
Q : 市民会館周辺の文化ゾーンとしての長期計画はあるのか?
A : 現在は様々な施設があるので、すぐさま計画を策定してというのはなかなか困難である。
Q : 結論はいつごろ出るのか?
A : 4月から利用休止をお願いしているので、なるべく早く結論は出したい。
Q : 結論が出た後も施設利用などの問題があるので検討会を続けて欲しいが?
A : そうありたいと思う。
等の質疑応答がありました。
3回の検討会、2回の市民説明会を終えての感想は、もう少し早くこのような会を開催して欲しかったと言うことです。
時間がない中で急々な議論になったような感がしてなりません。
3回目でようやく皆さん共通な意識を持ち始めたところのように思えました。
もう2~3回の検討会が行われたなら、市民会館のあり方、大田市の文化のあり方や文化施策などの議論が
醸成したように思えてなりません。
今後もこういう議論の場は必要なことです。
◎第3回大田市民会館の「耐震補強計画」検討会の取りまとめ表
日時:平成23年1月20日(木)午後7時~9時(検討会全体)
場所:大田市民会館 2階第1会議室
参加人数:30名
内容:
・第2回検討会の報告
・中期財政見通し、耐震補強と建替の比較(財政面)等について
・質疑
(質疑での主な意見等)
・比較表の実質負担額は、年数で割るとあまり金額が変わらない。また、補強工事をしても、20年後には、新築しなければならない。
それなら、建替にならないか。
・今回、補強するところは、当分大丈夫だと思うが、それ以外のコンクリートなどは大丈夫なのか。
・大田市の財政状況を聞いて、建替はとても無理とも意見もあると思うが、なんとか新築の夢を見せてもらう方法はないのか。
この状況をみると何も言えなくなる。
・建替で5年も大ホールが使えないと大田市の文化が低下する。財政面よりもそのことの方が大きい。
機能も含め耐震補強して、20年後の建て替を目指せばと思う。そのための積み立てとか、協働会議の立ち上げをお願いする。
・耐震補強で2年、建替で5年使えない。何故こんなにかかるのか、短縮することはできないのか。
・大ホールの使用停止は、行き場のあるものとないものがある。どうにかして使えないのか。
・使用停止が市の判断なら、使うことも市の判断でできるのではないか。
・2年でも使用できないのは痛い。設計の間でも使うことができないか。建替の場合は、5年といわず、もう少し時間をかけてでも、
いいものを作ってほしい。
・5年使用停止もダメだし、財政面でもダメ。20年後に向けて貯金もしていいものを作って欲しい。
文化事業は市民と行政が一体となって盛り上げることが必要。
・観客としても意見になるが、危険な施設であるなら、早急に安心して鑑賞できる施設にしてもらいたい。