今朝のローカル局テレビで美肌効果のある温泉の特集を放映していました。
私が美肌になってもしょうがないし、誰も喜ぶことではないので特に関心の無いまま流していました。
後になって何か観光のヒントになるかもしれないと思い、地元の温泉の美肌効果の関連が気になり
調べてみました。
日本三大美人温泉といえば、 川中温泉(群馬県) 、龍神温泉(和歌山県) 、湯の川温泉(島根県)ですね。
美肌になれる温泉のポイントは(1)泉質、(2)PH値、(3)メタケイ酸という事らしいです。
(1)温泉の泉質は全部で11分類ありますが、その内
「炭酸水素塩泉」は美肌泉質の代表格で、肌表面を軟らかくして、お肌の古い角質や汚れを取り除くクレンジング作用がある、
「硫酸塩泉」は、お肌にたっぷりと水分を補給する泉質で、お肌にハリと潤いを与え、美肌再生のアンチエイジング作用がある、
「硫黄泉」は、メラニンの代謝促進と細血管拡張作用による「美白効果」と「老廃物の排出(デトックス)効果」があり、
「塩化物泉」は、食塩を含む温泉で、お肌の表面に塩のベールを作り、保湿&保温に優れた効果があり、
と4つの泉質が向いているようです。
次に(2)のPH値はPH8.5以上の「アルカリ性」温泉は、石鹸のように汚れを落とす作用があり、美肌効果が高く
ツルツル、すべすべになるそうで、ヌルヌルしたお湯が特徴ということです。
(3)のメタケイ酸は聞きなれない言葉ですが、天然系化粧水に使用される成分で、
コラーゲンの生成を助けて肌をみずみずしくする効果があるそうで、
今注目の美肌成分との事。それが50mg以上含まれていると美肌にとって形成が期待でるようです。
そこで、これらのことを三大美人温泉で、県内にある湯の川温泉と地元温泉を比較してみたいと思います。
<colgroup> <col width="88" /> <col width="286" /> <col width="115" /> <col width="115" /> <col width="132" /></colgroup>
|
泉質 |
泉温による分類 |
液性による分類 |
浸透圧による分類 |
湯の川温泉 |
カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉 |
高温泉 |
弱アルカリ性 |
低張性 |
三瓶温泉 |
ナトリウム-塩化物泉 |
温泉 |
弱酸性 |
低張性 |
温泉津温泉 |
ナトリウム・カルシウム-塩化物泉 |
高温泉 |
中性 |
等張性 |
泉温による分類は鉱泉の湧出時、または採取時の温度で次の通り分類されます。(抜粋)
温泉 - 泉温34℃以上42℃未満
高温泉 - 泉温42℃以上
液性による分類は湧出時のpH値により次の通り分類されます。(抜粋)
弱酸性 - pH 3以上6未満
中性 - pH 6以上7.5未満
弱アルカリ性 - pH 7.5以上8.5未満
浸透圧による分類は溶存物質総量または凝固点により次の通り分類分類されます。(抜粋)
低張性 - 溶存物質総量 8g/kg未満、凝固点 -0.55℃以上
等張性 - 溶存物質総量 8以上10g/kg未満、凝固点 -0.55未満-0.58℃以上
「浸透圧」とは濃度の異なる2種類の液体を半透膜で仕切った時、その膜にかかる圧力のことを言います。
2種類の液体についてですが、温泉のお湯と人間の身体の細胞液、そして半透膜というのが人間の皮膚の事になります。
浸透圧と身体の細胞液が等しい温泉の事を、「等張性泉」と言います。
低いものを「低張性泉」と言います。
高いものを「高張性泉」と言います。
浸透圧の低い「低張性泉」については、温泉の水分が体内に移動することで濃度を近づけようとします。
浸透圧の高い「高張性泉」については、濃度を近づける為に、温泉の成分が身体に浸透していきます。
温泉成分が体内へ浸透しやすい「高張性泉」の方が、良い温泉のように思えますが方、
その分「湯あたり」を起こしやすい温泉であるとも言えます。
次に成分の比較です。
<colgroup> <col width="88" /> <col width="72" /> <col span="3" width="72" /> <col width="98" /> <col width="241" /></colgroup>
|
Ph値 |
メタケイ酸 |
メタホウ酸 |
硫酸イオン |
陰イオン合計 |
硫酸イオンの 陰イオン合計の割合 |
湯の川温泉 |
8.4 |
43.1 |
7.5 |
577.2 |
940.5 |
0.61 |
三瓶温泉 |
5.8 |
215.0 |
20.5 |
9.6 |
1204.5 |
0.01 |
温泉津温泉 |
6.0 |
|
|
966.0 |
5100.6 |
0.19 |
Ph値では弱アルカリ性 の湯の川温泉にはかないません。
しかし、メタケイ酸、メタホウ酸では湯の川温泉をはるかに多くの成分を有しています。
泉質の硫酸塩泉は要していませんが、十分に美人温泉としてアピールする要素はあるのではないでしょうか。