古い本を読むのは好きだ。それでも古さの程度が問題で、明治、大正時代に発行されたものは読むのが
厳しいものがある(慣れもあるかもしれません)。昭和初期のこの本でも古い表記の漢字が登場したり
(画数が多い漢字は印刷でつぶれているモノもある)、会話が現代調ではなかったり(そこがよかった
りする)、その時代の生活、風俗を多少とも知って知っておかないと理解できない事柄も多い。
横光利一は「蠅」という短編が教科書に出ていて、後の作品は読んだことが無かったが神保町の書店で
見つけて購入した。短編集で最初の2編は当時不治の病とされていた「結核」がテーマで、現代に置き
換えるのは難しい。今読むと結構暗いイメージの作品もあるが、今、書かれることが無いような作品が
多く、そのまま舞台に出来そうな味がある。生い立ちを見ると作者自身の実感や体験したことも書かれ
ていて、私小説のような作品もあるようです。
現代的なスピーディーな展開の明快な本を読むことも楽しいが、珠には古い作品を読んでみるのも面白
い。
春は馬車に乗って 横光利一 改造社
厳しいものがある(慣れもあるかもしれません)。昭和初期のこの本でも古い表記の漢字が登場したり
(画数が多い漢字は印刷でつぶれているモノもある)、会話が現代調ではなかったり(そこがよかった
りする)、その時代の生活、風俗を多少とも知って知っておかないと理解できない事柄も多い。
横光利一は「蠅」という短編が教科書に出ていて、後の作品は読んだことが無かったが神保町の書店で
見つけて購入した。短編集で最初の2編は当時不治の病とされていた「結核」がテーマで、現代に置き
換えるのは難しい。今読むと結構暗いイメージの作品もあるが、今、書かれることが無いような作品が
多く、そのまま舞台に出来そうな味がある。生い立ちを見ると作者自身の実感や体験したことも書かれ
ていて、私小説のような作品もあるようです。
現代的なスピーディーな展開の明快な本を読むことも楽しいが、珠には古い作品を読んでみるのも面白
い。
春は馬車に乗って 横光利一 改造社