母のところにしばしば泊まりに行く。
食事を一緒に作り、一緒に食べる。
母は何でも味を確かめもせず、先入観?で醤油をドバッっとかける。
サラダのドレッシングだってドバッ。
血圧が高いのを気にしているんだから塩分気をつけて!!って云っているのに・・・
最近では恐い娘(私のこと)がガーガー
うるさく云うから
私の目の前ではかけなくなったけど・・・
ともかく、焼き魚に大根おろしを付ければ必ず醤油をかけるから、
醤油びんは隠す事にしている。
そおそお、醤油びんだって、前回の誕生日プレゼントに一滴ずつ出す醤油びんをプレゼントしたけど
母いわく、すぐに詰まってダメだったと・・・
そして、味に関しては、「味の素」の熱烈な信者だ。
できあがり皿に盛られたものに、パパッとふりだす。
「わ~~~っ
、やめてよ、味の素の味になっちゃうじゃない
」と私。
母「あら、そぉお?」
って、そんなやりとりしているにもかかわらず、
もう何年も前、築地場外で業務用味の素500グラム入り・・かな・・・
大袋を買ってきては、私の持って帰れと渡してくれた・・・
とほほ・・・
あれから何年?ジャムの瓶につめて置いてみたものの、そのまま放置。
賞味期限あるんでしょうか? 母の愛だけど捨てたほうがいいね。
そして、こんな新聞記事
和食になじみのない外国人にはダシや旨味がわからない。
ニューヨーク日本料理店の総料理長さん曰く、10年くらい前
懐石料理のお椀は「お湯か!!」
炊き込みご飯は「味が薄い」と大量の醤油をかけられたと。
そして時は流れ食もグローバル化し、日本伝統の調理技術は継承しつつ
日々進化させることが大切とおっしゃる。
私は外国人の味蕾・・・みらい・・・Taste buds・・・は発展途上にあり
母の味蕾は味の素に感化されマインドコントロールならぬ、味蕾コントロールされ
後退しているのでは・・・などと思うのである。
そして、昭和の食卓に必ずあった「味の素」が国内生産終了という不確かな情報とともに
素材本来の味を感じる未来(味蕾)に希望を持とうと思うのであ~る。
子供の頃、ほうれん草をゆがき、5センチくらいに切って皿に盛り、
おかかに、醤油に、味の素の、「ほうれん草のおひたし」よと、出され大嫌いだった。
今、母のところに行っては、ちゃんとダシをひき、そのお出しで作った本当のおひたしを
母に供しては
子供の頃、ほうれん草を食べなさい!!大きくならないわよ!って
とよく叱られた昔話をしながら、ふふふっ、リベンジしている。
でも、チャーミングな母っ、愛してるよ。