Route 136

国道136号線―セラピストの日記

足と脚の関係

2012年09月08日 | 心・体
前回は正しい歩行ラインについてお話しましたが、今日は足に対する脚の位置関係についてみていこうと思います。

足に対して脚がどの位置にあるのが正しい状態かというと

  
「A DAYNAMIC RELATION TO GRAVITY」 Edward W. Maupin, Ph.D.より

左図のとおり正しい歩行ライン上(かかと中央~人差指ライン)に膝関節・股関節の中心があれば◎です。骨と筋肉の位置バランスがとれていて、身体が「頑丈なのに柔軟」さを保てていると思います。

右図の脚を2等分するライン(以下 2等分線)から脚がずれていると、筋肉のひっぱり(歪み)があり、正しい歩行ができていない可能性があります。そしてどこかが故障(変形・痛み)しているかもしれません。

こういう方の足をチェックすると

 外反母趾・内反小趾
 親指・小指以外の指の変形
 巻き爪
 足裏の4つのアーチのいずれかが崩壊等

がみられます。




上の写真は長年膝痛(変形性膝関節症)を患っている方の足です。
かなりのO脚です。親指・薬指が左右ともに変形しています(写真は右足のみ)。

指に変形があると重心のかけ方が不安定になるのと、地面から蹴りあげる時に力の方向が変わるので、歩き方に捻れが生じ、下半身の筋肉全体もいずれ捻じれてきます。

ですので足の指はやはりまっすぐが理想的です。


 (C)Ashiura Balance Laboratory

こうすると力の方向にブレ(捻じれ)がなく、2等分線からのズレもなくなります。

私のサロンでは足に変形がある時はテーピングで整えたり、変形して固まってしまった部分や影響のでているところにストレッチやほぐしを加えます。

あとはお家でのエクササイズが鍵となるので以下のストレッチを勧めています。

前にも登場しましたが…

    

①両手は腰、一番ふくらはぎが伸びる歩幅を見つけてみて下さい。そして、伸ばします。
②振り向いて後ろ足のかかとを見る。
③今度はさっきと反対を振り向いてかかとを見る。
伸びる筋肉のラインの変化を感じてみて下さい。これを左右脚を変えて行います。


足自体、全体重を支えるだけあってかなりの強度が求めらる部位なので、足の筋肉は足だけにおさまらず、ふくらはぎまで伸びています。
ですので、ストレッチは足だけでなくふくらはぎのストレッチも同時に行なったほうが効果的なのです。

また、この筋肉達は足のアーチを構成するものなので、ふくらはぎの筋肉がゆるんでひっぱりがなくなれば自然に足の免震構造(=アーチ)も整ってきますし、逆に足裏テーピング法で足が整えば、ふくらはぎの余分な負担が減り、膝とのバランスが取れて、整った美脚ライン(2等分線)を築くことができるはずです


足と脚の位置関係を正しくすることはしっかりとした土台を築くことになり、身体を安定させます。大切な土台を崩壊させないためにも常に鏡でチェックし、メンテナンスを心がけて下さいまし