8月も終わりに近づき、早いところはもう夏休みも終わって新学期が始まる学校もあるようですね。
今年も夏休みの自由研究に星の観察をするために、天文台にもたくさんのお友達がきてくれました。
土星や木星を望遠鏡で見ながら「すいきんちかもくどってんかい…」と暗唱していましたね。
8月24日は惑星にとって大きな出来事があった日です。
2006年8月24日、チェコのプラハで開かれていた国際天文学連合(IAU)総会で、冥王星が惑星から「矮(わい)惑星」に決まりました。 この日から冥王星は「惑星」ではなくなり、太陽系の惑星は「水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星」と決まったのです。
私なんかは子供の頃に「すいきんちかもくどってんかいめい」と習ったので、間違えないように気をつけねば…
そもそも惑星ってなんなの?他の天体とどう違うの?という疑問が沸きますよね。
国際天文学連合によると、”1.太陽系の惑星とは、太陽の周りを回り、十分大きな質量を持つので、自己重力が固体に働く他の種々の力を上回って重力平衡形状(ほとんど球状の形)を有し、自分の軌道の周囲から他の天体をきれいになくしてしまった天体である。”(国立天文台ホームページより)
つまり惑星と呼ばれるには
.星が太陽の周りを回っていること。
.十分な大きさなので、重力が強いために丸い形をしていて、
.自分の軌道周辺でいちばん大きく、他の天体が回っていないこと。
それに対して冥王星は、
.月より小さく(半径が1195キロメートルしかない)
.軌道は海王星の内側にまで入り込んでいて、さらに17度も傾いた面を回っているし、
.冥王星の近くに同じような天体がいくつも発見されているために、
惑星というより矮惑星、準惑星という分類にしようという結果となったのです。
だけど冥王星は謎が多くまだまだ新しい発見がありそうです。
2015年にはアメリカの探査機「ニューホライズンズ」が初めて冥王星に接近しました。
冥王星のそばを通り過ぎながら、表面の様子を詳しく撮影しました。
画像:NASA
色の違う地表やハート型にも見える模様など。 NASAのホームページにはたくさんの画像が掲載されています。
地上からはなかなか見ることができない冥王星、地球からの距離はおよそ59億1,510万kmの距離にある月より小さな星を、
過ぎていく夏には思いを馳せてみてはいかがでしょう。
冥王星はこの夏は、いて座にあって、土星のすこし東に位置します。観察は難しいです。
(泉)