《内容》
潰れかけたシャッター商店街に、元ヤミ金の男が流れついた。さびれた店と老人だらけのこの商店街はバンビロードというよりゾンビロードだ。究極の自己チュー男、影山清は住人の依頼で町おこしイベントをでっちあげるが、当然のように大失敗。昭和のアッパー系おやじアサカツの登場で、事態はカオスの頂点へ。著者、初の長篇小説。3ページに1回は腹筋が痛くなるハイテンションコメディ。 (紹介文より)
《内容》
潰れかけたシャッター商店街に、元ヤミ金の男が流れついた。さびれた店と老人だらけのこの商店街はバンビロードというよりゾンビロードだ。究極の自己チュー男、影山清は住人の依頼で町おこしイベントをでっちあげるが、当然のように大失敗。昭和のアッパー系おやじアサカツの登場で、事態はカオスの頂点へ。著者、初の長篇小説。3ページに1回は腹筋が痛くなるハイテンションコメディ。 (紹介文より)
《内容》
豊後・羽根藩の奥祐筆・檀野庄三郎は、城内で刃傷沙汰に及んだ末、からくも切腹を免れ、家老により向山村に幽閉中の元郡奉行・戸田秋谷の元へ遣わされる。秋谷は七年前、前藩主の側室と不義密通を犯した廉で、家譜編纂と十年後の切腹を命じられていた。庄三郎には編纂補助と監視、七年前の事件の真相探求の命が課される。だが、向山村に入った庄三郎は秋谷の清廉さに触れ、その無実を信じるようになり…。命を区切られた男の気高く凄絶な覚悟を穏やかな山間の風景の中に謳い上げる、感涙の時代小説。 (紹介文より)
―――親はこの世に生のある限り、子を守り、無事を祈り続けてくれるのだ。その思いに支えられて子は育つものなのだ、と親を亡くして初めて知った。
―――この世に生を受けるひとは数え切れぬほどおりますが、すべてのひとが縁によって結ばれているわけではございませぬ。縁で結ばれるとは、生きていくうえの支えになるということかと思います。
―――未練がないと申すは、この世に残る者の心を気遣うてはおらぬと言っておるに等しい。この世をいとおしい、去りとうない、と思うて逝かねば、残された者が行き暮れよう。
《内容》
「たのしみにしています。ひとごろし、がんばってください」幼い文字で書かれた手紙を読み終えると、その男は温厚な性格で知られる夫妻を惨殺した。やがて、まったく異なる男が第二、第三の殺人を犯す。すべての現場に残された「ひとごろし、がんばりました」というメッセージ。そして容疑者たちは犯行後、ふつりと姿を消した。2ヶ月前の事件で負傷し、娘・美央と引き離され、捜査一課からも外された雪平は、娘への思いに揺れながら、ふたたび捜査へと戻ってゆく―バツイチ、子持ち、大酒飲み、捜査一課検挙率No.1、そして「無駄に美人」。刑事・雪平夏見シリーズ最新作。 (紹介文より)
《内容》
あらゆる贋ものを精巧に作ってしまうことから、人呼んで贋屋十四郎。窮屈な武家社会が嫌いで侍をやめたほどの男だから、心が震えなければ仕事は引き受けない。報酬は人間を見て決めていたから、金を取らないこともある。そんな十四郎は、人の道理を町人の暮らしの中から教わり、贋もので悪党を退治していく。
《内容》
冬のある日、歌舞伎町の片隅で町会長の高山が死体で発見された。死因は急性心不全。事件性はないはずだった。だが、これを境に、この街の日常はなにかがずれ始めた。それに気づき、手探りで真相を追い始めた人間たちが、必ずぶつかる「歌舞伎町セブン」とは何を意味するのか。そして、街を浸食していく暗い狂気の正体とは―。 (紹介文より)
☆☆☆☆☆
《内容》
戦争が終わってちょうど十年目、いまだ空襲の跡が残る大阪の下町に生まれた作田又三。高度経済成長、六十年安保闘争、東京オリンピック、大阪万博、よど号ハイジャック事件、日本列島改造論、石油ショック―激動の昭和の時代、生まれながらの野生児、作田又三は、人生という荒海を渡っていく。いざ、海図なき嵐の海へ。さあ、錨を上げよ!疾風怒濤の2400枚。圧倒的青春小説。 (紹介文より)
―――本当に人を変えるものは、突如の思いつきではなく、しっかりと根をつけ、ゆっくりと育つものだ。いかに一時の激情が強くても、そんなことで性格が大きく変わるはずもない
《内容》
親子それぞれに特殊な職業につきながらも強い繋がりをもった家族、距離を置きながら同士のような関係に置かれた義理の父娘、一度家庭を壊し人生を放棄しかけている男、妹のDVに勘づいてしまった兄……。そこは人が本当に帰るべき場所なのだろうか? ふぞろいで歪つな4つの家族とそこに生きる人々。涙と冷静と波乱を存分にたたえた、本多ワールド最高到達点!2010年エンタテインメント小説、最高の収穫! (紹介文より)
―――相談しなくたって、力を借りに行かなくたって、兄貴がいると思うと救われている。最後にはこの人を頼ればいいんだって、そう思えるだけで全然違う。もしも何もできなくても、少なくとも私と一緒に悩んでくれる。悲しんでくれる。怒ってくれる。
―――忘れるんだよ。年を取るとよ。嘘じゃなくて、本当に忘れてくんだ。色んなことを。自分がそうしたことは覚えていても、何でそんなことをしたのか、さっぱり思い出せねえ。馬鹿だったんだな、って思うだけだ。
《内容》
あの日の思い出を、誰もが都合よく“編集”する――。人間の記憶の深淵さを鮮やかに描いた群像ミステリー!大手家電メーカーの広報マン、前科持ちの飲食店店長、失職中の元モデル、結婚間近の公益団体職員、日給6000円の工場派遣労働者、現在全員27歳。一見年齢以外全く共通点がないように見える5人が、ひとりの女性弁護士によって突然招集された。彼らには、15年前伊豆のサマーキャンプに参加していたという事実があったのだ。この弁護士、最近亡くなったキャンプ主催者の遺言執行者で、5人のうち1人が主催者の遺産31億円を手にする資格があるという。衝撃の事実を告げられた5人は、狂喜するが、これには条件があり、該当者を確定するため、キャンプ中の出来事を細大漏らさず思い出してほしいというのだった。5人は遠い夏の記憶を必死に辿り、遂には遺産の受取人が判明するも、事態は思わぬ方向に転がっていく……。どんでん返しの群像ミステリー。 (紹介文より)
―――幸か不幸か、人は往々にして、自分にとって否定的な意味を持つ思い出こそ、長く心に保持しているものだ。楽しかったことについては、「楽しかった」という漠然とした記憶しか残らない。しかし、つらかったことや悔しかったことは、そのとき自分が置かれていた状況や、自分自身の微細な心の動きも含めて、細部まで生々しく思い出すことができる。
《内容》
ここから夢に羽ばたいていく、はずだった。誰も信じなくても、自分だけは信じよう。加賀シリーズ最高傑作 寒い夜、日本橋の欄干にもたれかかる男に声をかけた巡査が見たのは、胸に刺さったナイフだった。大都会の真ん中で発生した事件の真相に、加賀恭一郎が挑む。帯には、「加賀シリーズ最高傑作」と謳っていることだろうと思います。その看板に偽りなし、と作者からも一言添えておきます。――東野圭吾 (紹介文より)
―――人は誰でも過ちを犯す。大事なことは、そのこととどう向き合うかだ。逃げたり目をそらしたりしていては、また同じ間違いをする。
《内容》
山の上、ぽつんと現れた賑やかな郵便局。「これは魔法の鼎なのです」「大奥様がくるわよーっ!」「物に尊敬語を使うな!」「バイバイ、おにーちゃん」アルバイトをはじめたアズサ。得意なことは、“探し物”。「ここから冥界に行くのよぉ」「あたしを、殺すなんて」「殺人という負債はなかったわよ」「狗山比売は、登天郵便局の宿敵なのです」平穏な日々が徐々に翳り、『みんな、忘れてしまえ』―絶体絶命の、危機。ようこそ、登天郵便局へ。 (紹介文より)
―――アズサちゃんの生活の中にだって、在るのに見えないもの、存在を感知しないものは、他にもたくさんあるはずだよ。
―――(今、あたしが欲しいのは居場所なのよ) 自分の居場所が現実なのか幻想なのか判らない。