ハブテトルハブテトラン 著者 中島 京子
《内容》
登校拒否になった小3の大輔は、母の故郷・広島県の松永に転校。穏やかな瀬戸内海の町と人に出会い、元気を取り戻した大輔の胸にある思いがわきあがってくる! 広島県の松永を舞台に、はずむような備後弁でつづる物語。
(紹介文より)
おじいちゃん、おばあちゃんの家が遠くにあるって羨ましく思ってしまう。
そんな物語。
ハセガワさんが実はいい人なんだってところがなんともいえずいいです。
―――世の中のすべてが、十二色のクレヨンを使って塗りわけられるような簡単さだったら、わかりやすいことはわかりやすいよ。それがいいかどうかは別として。
―――ただ、ぼくの知ってたおとなしくて神経質ですぐに泣いてしまうサノタマミには、もう永遠に会えないんだな、と思った。人は変わるときには、ほんとうに変わる。だからもう、あの子には、絶対に会えないんだ。そのことを、どう考えたらいいのかわからなくてぼくはなにもする気にならなかったんだ。
―――「人の人生は長いけえ、いろんな時期があるもんじゃ」