Romarin フランスの草の根となって

住み始めた時は腹がたち、住み慣れると離れがたいフランスにすみ、45年の年月がたちました。日々のことなど綴ります。

フランスの師走

2011年12月02日 | 生活
日が短くなり、灰色の空の日が多く、憂鬱になる季節である。
それと反比例するように町は賑わいを増して行く。
多分、そういう憂鬱な気分を払いのけようとするからだろう。
クリスマスがそのための言い訳となる。

リヨンはクリスマスに先立って、「光の祭典」が、12月8日から4日間
催される。
もともとは12月8日のみのこじんまりとしたお祭りであった。
ペストがヨーロッパで大流行し、多くの人が死んでいった中、
リヨンは、マリアがペストから守ってくれたとして、感謝の気持ちを込めて、
窓辺にろうそくをともすのが慣例となっていた。

私がリヨンに住み始めた頃は、アパートの窓辺にろうそくを小さな透明な
ビンに入れて並べて、それらがきらきらとかほのかな明かりをはなってているのが
本当に素敵だった。

そこに目をつけ、12月8日を「光の祭典」とすることが決まり、
町の中の建物に映像を映し出したり、通りに様々な形の飾りをつけて、
光をともしたり。

そのうちに、一日ではもったいないということで、12月8日を中心に、
4日間の催しとなった。

今では国際的なイベントになって、世界各国から「光の祭典」を見に来る人で、
町は賑わう。
ホテルの1年前からの予約となるそうだ。

今年はこの期間リヨンにいないので、雑踏から逃れられる。
私も見たいのは山々だが、あまりに交通の便が悪くなるのと、人が多いのとで
敬遠してしまう。