Romarin フランスの草の根となって

住み始めた時は腹がたち、住み慣れると離れがたいフランスにすみ、45年の年月がたちました。日々のことなど綴ります。

今週の演奏会

2006年11月25日 | 音楽
このところ忙しすぎる日が続いています。
毎日朝から夜まで仕事です。

昨日は朝ゲネプロ、夜本番。
一週間ごとにプログラムの変わる演奏会をしているのですが、第一回目の本番の朝にゲネプロがあります。
これがとっても疲れるのです。
朝、少し力を抜いて弾いたほうがいいのだけれど、いい指揮者だとついエネルギーを発散させてしまって。

やっぱり夜は疲れが出たのか集中力が衰えます。昨日は後半はうまく行きました。

ちなみに今週のプログラムは、オールロシアもの。

ボロディン:イゴール候から抜粋
ショスタコーヴッチ:チェロ協奏曲第一番
ラフマニノフ:ダンスシンフォニー

ラフマニノフのこの曲は何度やっても難しい!

TGVの踏切事故

2006年11月21日 | 生活
最近、踏切での事故が多くなっています。
フランスでは踏み切りに信号だけが点滅し、遮断機がないところが多いのです。
汽車が来るのに気がつかず、車でわたってしまう・・・

きのうTGVに乗って帰るときに、その事故に遭遇してしまいました。

ペルピニャンというフランスの南南西の町のフェスティヴァルでのコンサートでした。素晴らしい修道院の中でのコンサートは寒かったですがうまく行きました。
もっとこの修道院を見学したかったとの思いを残して、駅に急ぎ、ナルボンヌからサンドイッチを買って乗り込みました。(本当は食事をする時間があるはずだったのですが、コンサートが長引いてしまったのです)

南仏のニームを過ぎたところでTGVが止まり、しばらくしてのアナウンスで、「踏切事故がありました」とのこと。
夜の9時半を回った所で、仲間たちと話も弾み、時間がたつのもあまり考ず、「どうしたんだろう」と言いながらも気にせず話し込んでいたところにまたアナウンス。

「人身事故のため6時間の遅れが予想されます。」えーっ!
実はこのあとの駅で乗換えをしなくてはならず、ただでさえ乗り換えの時間が短いのにいったいどうなるの?との問答。
そこからタクシーで帰るか。ホテルに泊まるか。

結局ニームの駅に戻ったのが午前1時半。小さなグループで行っていましたので、責任者がニームのホテルに泊まれるよう手配してくれました。
ニームの駅に、たくさんの赤十字の人たちが待ち構えていて、お弁当を皆に配ってくれました。午前一時に食べる気もしませんでしたが、旅の話のついでにもらってきました。

駅前のホテルに入ってもなかなか眠れず、シャワーを浴びて、耳栓をして目をつぶり、長かった一日に思いをはせたのです。

この事故は自殺だったそうです。50歳くらいの女性が、車に乗って、踏み切りに止まっていたとか。ですからいわゆる事故とはちょっと違いますが、事故後は大変な作業をしなくてはなりません。
アナウンスをする車掌の声もなんだかかれていて、相当のショックを隠しきれなかった模様です。

後から知りましたが、この日はボルドー付近とトゥールーズ付近の二箇所で列車事故があったそうです。

3000ユーロ(42万円)のピザ

2006年11月15日 | 生活
スコットランドにレストランを構えたシェフが世界で一番高いピザを考案しました。
シャンパンをふんだんに振りかけたキャビア、最高級のコニャックでマリネしたイセエビの上に、24カラットの金粉を振りかけたと言うもの。

ドミニコ・クロッラはこのピザを「王国ピザ007」と名づけ、インターネットのオークションで2000ポンド(約3000ユーロ)で売りたいとの意気込み。

現在、一番高いピザは、ロンドンのレストランにある、白トリュッフ、シャンピニオン、えり抜かれたチーズで出来たもの。100ポンドです。

先の「王国ピザ007」を競り落とした人には、シェフがじきじきに家まで行き、作ってくれるそうです。

ピザでこのような値段のものはどうかな?と疑問を抱いてしまいますね。
どんなに素晴らしい材料を使ってもピザにしたらなんだかがっかりするような感じですが。
ピザは単純そのものがよろしいとわたしは思います。

休戦記念日

2006年11月11日 | 生活
今日はフランスの第一次世界大戦休戦記念日です。
88年たちました。

休戦記念日には大統領がその当時の戦士に勲章を授けますが、今残っているのは4人。昨日までは5人残っていましたが、休戦記念日を目の前にして111歳のモーリス・フロケ氏は眠るようにしてなくなりました。
後の4人も、107歳、108歳という高齢です。

これらの戦士たちは「poilus」と呼ばれています。「毛むくじゃら」と言うのが本当の意味ですけれど、どうしてそのように呼ぶのでしょうね。

この戦争はわれわれの年代のおじいさんくらいの方々がいた時代に起こったもので、「Boucherie(肉屋)」と呼ばれるくらいにすさまじいものだったそうです。
わずか1メートルほど隔てた所に敵味方がいて、「戦え!」という合図が出ると、先日まで楽しく語らっていた人たち、クリスマスには敵味方なく和気藹々とパーティーをしていた人たちが、敵味方となって殺戮しあったそうです。




タバコ屋のスト

2006年11月07日 | 生活
11月6日、フランスで、タバコ屋の主人たちが、2007年の2月から一部と、2008年に全面的に公共の場所での禁煙を義務付けられる事に反対してのストが行われました。

このタバコ屋さんたちの意図は政府に援助金を約束させる事です。
すでに援助金が出ることは決められているのですが、レストラン、バーなどでは喫煙場を設置する事が義務付けられているので設備投資に費用がかかるのです。

それと、タバコの値上がりが激しく売り上げが下がっている事が問題となっています。

スペインなどではレストランやバーでは持ち主が禁煙にするかどうかを決める事が出来るのに、フランスではそれを完全に禁煙と上から決められてしまっている・・スペインのように自由にさせてほしい・・・という声が上がっています。

タバコはがんになるからと、禁煙運動に向かっているのはとてもいいことなんですが、それが高じてしまうとがんじがらめになってしまいますね。
そのうちアルコールもだめ、なんて言いかねません。すでにワインの売り上げが落ちているのですもの。

変な世の中になってきました。

鼻をかむ音

2006年11月05日 | 音楽
今週はオーボイストで有名なハインツ・ホリガーの指揮とソロの演奏会でした。
プログラムは

ハイドン:シンフォニー98番
マルティヌ:オーボエコンチェルト
ドビュッシー:おもちゃ箱

私がまだ若い頃からハインツ・ホリガーはオーボイストとしての名声をほしいままにしていますが、いまだに衰えを知りません。
音質は独特のものでフランスにいると、とても特殊な音に聞こえますが、音量のすごさは目を見張るものがあります。
オーケストラがフォルテで弾いていても負けません。

ホリガーは音楽に生き、音楽のことしか考えない人のようですね。
話題が音楽以外のことになると何も話さなくなるとか。

まぁ、前置きが長くなってしまいました。本題に入ります。

演奏会の時ってお客さんの中には風邪をひいている方がいらっしゃいますが、今回の演奏会のときも。
せきをする人は意外に少なかったですが、オーケストラが静かにゲネラル・パウゼになったときに「ぶーん!!!!!」

これは鼻をかむ音なんです。もう慣れてしまったけれど、フランスに来たころには驚きました。演奏会のさなかに鼻をこんな音をしてかむのは本当に非常識!
でもよくあること。

日本人はフランス人のこの鼻かむ音を非難する(私も演奏会の場合は)代わりに、フランス人は日本人が鼻をかまずに鼻をすする音が耐えられないといっているのを聞いた事があります。
気をつけてみると、確かに鼻をかみたいけれどかむのが恥ずかしいかなんかで、我慢できなくなる前段階で鼻を静かに「しゅっしゅっ」としている人を見かけます。気になる時は「ぶーん!」以上に気になることがあります。
これもなれの問題でしょうか。
私としては、かみたいときにしっかりと鼻をかむ。ただし「ぶーん」なんて音をさせずにかむのがベターだと思いまーす。

フランスのお盆

2006年11月02日 | 生活
今日はフランスでは「LaToussaint(トゥサン)」です。直訳すると「すべての聖者」。
11月1日はカトリック教徒が聖者たちを祭る日で、2日が死者のために祈る日。
いわゆる日本で言うお盆に当たります。
「トゥサン」の前には花屋で菊の花が店の大部分を占めます。見事な菊が見られます。
菊は西欧では「永遠の命」を意味するとか。

今日は祝日ですが、私は仕事でした。道は大変にすいていたので本当に楽でした。