昨年書き終えてから、以前のようにしょっちゅう憑けたり、受けたりしてノワタリさんにお世話をかけることは滅多に無く、その方ではまずまずの快適な日々を過ごしていた。
「夢であえたら」と昔今よりも高く美しい声で吉田美奈子が歌っていたが、いくらそう念じても実際夢で逢える事は無い。
この最近、10日程の間に学生時代の友人が2度出て来た。今まで、全く夢に現れた事は無かったのに、、、何かある。
一度目は何を話したか分からないが、二人で仲良く話しながら歩いていた。目覚めた時、とてもリアルで傍にいるような不思議な感覚だった。
二度目はまた、一緒に旅行したことも無いのに私達は出雲大社へ行くと言う夢で、全く道中も神社も出ない実際の出雲大社とは全く違う景色の処で水辺の草むらにただボーっと立っていた。風が吹き明るい景色ではなく、ちょっと寒々しい。少し先に同じような対岸の草むらが見える。後ろに黄土色の壁が朽ちかけ 中の竹の枝組が見えている古い日本家屋の一部が見えていたが、其処が宿らしく顔は見えないが、女将らしき人にどうやら帰りのJRのチケットを頼んでいたらしく渡された。
私の方が遠いのと途中の乗り換え時間が一緒の便だと長くなるとの理由で便で私の方が一便早いのに乗らなければならなくなっていた。一緒に帰りながらおしゃべりしたかったのにと思っていたが、仕方ない。でも、どういうルートなのだろうか福岡の方へ行くみたいだった。
その後なぜか、建物の中に靴のケースが3つほどあり、その中の一足の黒い靴をプレゼントされたらしくもう履いていた。せっかく持って来てもらったので靴屋さんに返す前にもう一足買う事にした。一つは黒の紐靴、もう一つは茶色の七センチヒールの踵のかっちりした古めかしい見覚えのある靴だったが、私はその茶色の靴を買った。実際、私はプレゼントされたり、したりすることは嫌いなので、花とか小さなぬいぐるみをもらった事はあるが、靴などもらったことは無い。
しかし、2万円払って5千円の釣りをもらうなんてなんとこざかしく生々しく、笑いそうである。
又、外の水辺の草むらで私は渋々別れを告げて立ち去ろうとするところで、目が覚めた。この夢も、カラーで草むらの緑と家の中の電球の色が強く残り、妙にリアルな感覚だった。
なんか変だな~ととても気になった。その数日前、右の額を思いっきり椅子の背もたれにぶつけ、たんこぶになった。またその翌日同じところを向きを変えた途端、壁の角にぶつけ、今度は2センチほどの傷になり、顔を洗う度しみて痛かった。
おまけに玄関のセンサーライトは誰もいないのに30分くらいの間に勝手に2度点いた。最近はこんな事なかったのに誰か来たかな?そういえば、朝でも小さなラップ音もする…。
そんな気がかりな事があり、ノワタリさんに連絡を取った。
「気にしすぎかしら~。今まで夢に見るって事もなかったのに…。でももしかして大きな地震が近くに起きるんじゃないかしらと思ってね。」
「う~ん、黒い影がみえるわね~。水辺っていうのもね~。」と、言いながら、半分靴の話などしてと笑っていたら、次の瞬間、
「覚悟、覚悟しろって」と上の言葉を伝えられた。
「お別れに来たのね。」
「なんで私の処に?」
「分かるから…」と言われたが、分かっていてもどうする事も出来ない。用心するよう伝える事も出来ない。伝えたとしても、引かれて拒絶されるだけである。以前「目に見えない事はわからない。」と言われている。
もどかしく複雑な思いである。
以前も仲の良かった友人が亡くなって四十九まで私の処にいたが、亡くなってはいなくても後ろはわかってるらしいが、外れてほしい。
それから2,3日後靴の事を思い出した。
すっかり忘れていたのに自転車に二人乗りしていて靴の踵を巻き込んでしまい、買ったばかりのおニューの靴の踵の皮に大きく傷が入った事があった。その時の靴とよく似ている事を、潜在意識には残っていることを改めて確認した。