天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

scatterbrained

2019-11-27 16:30:20 | 日記
 昨晩床に就いたのが8時半だったのでまだ寝付けないかと、Amazonプライム・ビデオで映画『ヘルタースケルター』を観だした。人気女優・モデルの「りりこ」が薬物注射を打ち、芸能界の暗部を描写するヤマ場に差し掛かったところで、急に睡魔に襲われ、中断ボタンを押した。肝心のところで集中力が途切れるのはアレの始まりかもしれない。
 違法薬物所持の沢尻エリカ容疑者の元交際相手の男性ファッション・デザイナーが同じような容疑で捕まったとか。だから何だ、というくらい本筋からズレたどうでもよいニュースの気がする。大阪小6女児誘拐事件も、容疑者が連れ出した行程とか、被害者脱出後の男の動きとか、そんなものは誰も知りたいと思わないと思う。誘拐現場の実態がプライバシー保護の観点から報道不可なら、周辺の雑事はどうでもいいではないか。何かの進展のために記者を張り付けている取材コストを回収するために、埋め草のような記事を乱発し、江戸時代の瓦版屋みたいに「大変だ、大変だ!」と騒ぎ立てないでもらいたい。
 朝飯に柿とリンゴを食べていたら、ラジオでブレーキとアクセルの踏み間違いを防止する装置開発のことを話題にしていたので、そんなことより一定以上の高齢者の運転免許を取り上げるのが先決だ、と一人で喚いたりしていた。部屋に行く前に歯磨きをする間、作り置きの2杯目のコーヒーをチンしようと電子レンジの扉を開け、差し出した手を見たらスマホだった。ひとのことを言っている場合ではなかった。
 けさのNHKラジオ英会話の肝となる締めの「 Express Yourself in English! 」の第1問は皮肉なことに、「ヒロトは絶対忘れるよ、すごく注意散漫だから。」だった。模範解答は;
Hiroto is sure to forget, he's so scatterbrained! とのこと。脳みそが散らばっている、とはひどい言葉もあったものや。scatterbrained は absent-minded に言い換えても大丈夫と付け加えていた。いい加減にしろ。余計なお世話である。
 注意力の衰えを自覚している割には、「先生に性的関心」を抱く「女子高校生」の相談(読売新聞「人生案内」)には、さっと目が吸い付いた。一番気になるワードがちりばめられていた。本来ならこんな関心の在り様は伏せておきたいものであるけれど、今回は相談内容よりも、天才の名をほしいままにする最相葉月さんの回答に痺れた。人生の醍醐味は新鮮な体験に遭遇する時であるけれど、未知の言葉に出遭うことも同じく愉しい。「恋の吊り橋理論」という人間心理の機微について教えてもらった。吊り橋を渡るときのように、緊張感の高い状況で出会った人に恋愛感情を抱きやすくなることを意味するそうである。回答者の場合は、吊り橋を渡り切った途端、恋が一気に覚めたとか。うーん、同じ人間の中にいろんな人間が棲んでいて、瞬間の姿を裁判官や試験官のように一括りで評価できひんにゃなあ。

あの恋は 吊り橋なりや 泡の如
われ消えにけり いやと揺れつつ


祖谷(いや)のかずら橋