天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

竹の花

2021-06-08 17:15:13 | 日記

 今は亡き愛猫が脱走したときの話で、猫の行動半径は100メートル程度なので、近場を丹念に探せば見付かることがある、と人に聞いたことがある。5月分のグーグルマップ・タイムラインがきょう送られてきた。かつては大阪や秋田、ニューヨーク、ロサンゼルスなど地球的規模だったことがあるのに、同一町内の数カ所にとどまっていて、猫並みの行動半径に狭まっていた。ステイホームのお達しにも嫌気が差し、北海道の露天風呂巡りや、沖縄のマンスリー旅館で長期滞在の机上プランを立てるけれど、ともにコロナ危険地帯に当たり、実現するのはだいぶ先になりそうである。
 仕方なく家で録画ビデオかアマゾンプライムビデオを見ることになる。最近は、シャーロックホームズの『エレメンタリー』シリーズが1話1時間程度とテンポが良く、気に入っている。最初は事務所がロンドンのベーカー街でなく、相棒のワトソンも女なので、同名の別人の話かと思った。ニューヨークに出張して、市警のコンサルタントとなって活躍するホームズ探偵そのものと理解できるまで数話掛かった。探偵物に感化されて、きょうは古畑任三郎シリーズ傑作編で、昨日放送された『VSクイズ王』の録画を再生した。田村正和の追悼番組である。ゲストは唐沢寿明で、今の姿から想像もできないほど若かった。伊集院光が被害者役で出演していて、キャスト的にも面白かった。リアルタイムではあんなキザッたらしい主人公ドラマを見られるかい、と1度も観たことが無かった。しかし、正味でなく演技だと分かると楽しめた。
 リアルタイム作品にほどんど興味が湧かず、ドラマは菅田将暉の『コントが始まる』しか見ていない者にとって、定評のドラマの再放送は有り難い。放送局にとっても、製作の手間がかからす、宣伝の努力も要らずに、視聴者の関心を集められれば、効率が良いのではないか。志村けんさんが亡くなった時にも、『8時だヨ!全員集合』などの再放送を、懐かしんで楽しませてもらった。ひょっとして、テレビ局は大物芸人のコロナ死を密かに願っているのではないかと邪推してみたりしたくなる。
 でも、人の死は心の痛みとなる。ここ1、2年は部屋に閉じこもることが多いので、目の風景に100円ショップでサボテンを買って、心の痛みに耐えることにした。こんなに安く手に入るなら、もっと早く気付くべきだったと思ったりする。
 この前、NHKのEテレで、日本の竹林があちこちで100年ぶりの開花を迎えている話題を流していた。普段は地下茎を伸ばして世代を繋ぐけれど、守旧ばかりでなく、百年に一度は種族の繁栄を願って、種子を勢力圏外にまで飛ばし、花を咲かせた本体は枯れ尽きるそうである。
 花の咲かない人生は有っても、花の咲かない木は無いと言われる。パイナップル科の植物で「アンデスの女王」と呼ばれる植物も100年に1度咲くそうである。この前ニュースで、「アガベ」という100年に1度しか咲かない多肉植物が東京・渋谷区の自宅で開花したという話題もあった。リュウゼツランというのも100年に1度と言われたりするけれど、実際には50年くらい周期で開花するとも言われる。去年図書館で、世界一奇妙な植物のベスト3くらいに挙げていたショクダイオオコンニャクというインドネシアに自生する巨大植物を紹介する本に出合った。これも10年かそれ以上ぶりに巨大な花を咲かせるそうで、とにかく臭くて堪らないというので記憶に残っている。100円だからあまり期待していないけれど、我が家のサボテンも、家主が生きているうちに花を咲かしてほしいものである。

竹の花
百歳掛けて
咲かすらし
咲けば即ち
枯るを厭はず