AKB48の旅

AKB48の旅

小林よしのり先生の何が間違ってるのか

2013年10月06日 | AKB
https://www.gosen-dojo.com/index.php?key=joj3g0uz0-13#_13

うーん困った。思いっきり突っ込みたい気持ちと、スルーしたい気持ちがせめぎ合う感じ。タイトルは思いっきり攻めてみたけど、へたれたい気も満々だったりする。どうしよう。

目の前の現実を現実として受け入れることを「保守」、現実を断罪して理想を語ることを「革新」という安直な定義をするなら、小林先生の立ち位置は「革新」ということになる。けれども、現実の方が動的平衡状態にあり、不安定な励起状態にあるなら、その現実を直視することが「革新」そのものとなり、そうではない、そこに存在しない定性的な理想を希求するとすれば、それは「保守」になる。

用語を「保守」=「右翼」、「革新」=「左翼」になぞらえると、話はさらにこんがらがって訳が分からなくなる。日本に限って言えば、これに「親米ポチ」と「無自覚のWGIPまみれ親中韓」が絡んで、小林先生にはなじみ深い世界になるはず。

大風呂敷を広げすぎなのは自覚してるけど、それでも言いたいのは、AKBの新しさ、素晴らしさは、従来のアイドルの枠組みを大きく逸脱してること。そのキモは秋元康氏の方法論というか、秋元イズムにして、その秋元イズムとは、決して立ち止まらないこと、現実を受け入れた上で、その一歩先、1ミリ先にベットし続けること。つまり「保守」にして「革新」であること。そういう対立軸の「外」を、存在しない場所を求め続けるということ。

けれども、そんなあり得ないような「奇跡」が、AKBでは実現してる。なぜそんなことが可能だったかといえば、それはひとえに「化学反応」の連続にあった。一期生に前田さんと高橋さんがいた。AKBが存在しなければ、決して交わらなかったはずの二人の人生が交わった。そして二期生として大島さんという人生が交錯した。

ただそれだけのことだったかもしれない出会いが、「無への跳躍」の次元を複数飛び越えるという「奇跡」を招いた。否。そこは話を端折り過ぎだけど、そこには無数の失敗があったんだけど、その失敗のすべてが致命傷だったはずなのに、高橋さんの覚醒によって、いくつもの死線をくぐり抜けるという、見えにくいけど決定的なブレークスルーがあった。そして、AKBは現実を突破して、新たな現実、未知のブルーオーシャンに到達した。

視点が変わるけど、それは、リアルとバーチャルが連続体として存在できる、近所の女の子とテレビの向こうのスターが同一化する世界であり、そんな申し子がさっしーなんだということ。さっしーこそが、ザAKBなんだということ。さっしーが秋元氏の「寵愛」を受けてるように見えるのも、だから当然と言うことにいなる。この辺りの私の考えはすべて既述なんで、繰り返すのも何だかなあだけどね。

もしかして、小林先生には、私が勝手に理解してるところの、高橋さんが何をしてるのかが見えてないのかな。もしそうだとすれば、それはさっしーの「月の裏側」が見えてないのと同義になりそう。

さっしーは「最強」なんかではなくて、強弱という対立軸の上にはいない。テレビとAKB、大人と子供という対立軸の上にもいない。かつて存在しなかった場所にいる。そんな現実から「逃げちゃ駄目だ」。


「恋するフォーチュンクッキー」のその後

2013年10月05日 | AKB
多くの人に愛される歌なのかどうかが分かる最良の指標が、カラオケランキングという理解で合ってると思うけど、そのカラオケランキングが絶好調の模様。DAMも、JOYSOUNDも、オリコンも、ずっとランキング1位のまま。

オリコンウェークリーは、さすがに9月29日付だと11位だけど、これとて発売1ヶ月以上を経過してなおの高順位と言えそう。iTUNE Store配信チャートは、長期間の1位連続の後、10月4日付けでもなお、4位という好位置を保ってる。YouTubeの「踊ってみた」動画も、増え続けてる(これまでいくつあるんだろ?)。

つまりは、期待通りと言って良いと思うけど、「恋するフォーチュンクッキー」は、間違いなく多くの人々に愛される歌になってる。「ヘビロテ」に代わって、新たなAKBの代表曲と認識されつつある。そしてこの流れは、これから年末に向けて、さらの盛り上がっていくことが予想される。

さらに言うなら、「ハート・エレキ」も、カラオケ適性の高い曲で、セットで歌われる可能性が高く、相乗効果が期待できそう。年末の各種賞レースも含め、今年もたっぷり楽しめそう。

NHK「スタジオパークからこんにちは」10月3日

2013年10月04日 | AKB
高橋さん、大島さん、小嶋さんの出演。高橋さんは以前にも出てたけど、やはり生番組なんで、いかに台本と入念なリハがあるんだろうとはいえ、この3人がNHK的にも「安心」「安全」メンバーという評価なんだろう。けれども、途中からたぶんアドリブになってて、この3人にして当然のごとく、やはりそこからが面白かった。

番組中の最大のサプライズ情報は、NHKBSプレミアムの新番組「AKB48 SHOW」で、AKBG全楽曲から選ばれた曲をフルで披露するというもの。これはホントに嬉しい。期待が膨らむ。リクアワでもベスト3以外のフルはないわけだし、そこでの「走れペンギン」のフルが感動的だったのは、記憶に新しいところ。

公演曲の全体曲とか、リクアワにも上がってこないことだし、けれども名曲が山のようにあるわけで。シングルのc/wなんかも言わずもがな。いかにBSといえど、そこは天下のNHKなんだし、映像として記録され、放送されるというのは、それだけでもシンプルに素晴らしい。

「理想はSMAP」宣言は、これって秋元氏の意向と受け止めて良いんではないか。「恋するフォーチュンクッキー」「ハート・エレキ」という展開が正にそっち指向であることは明らかだと思うんで、やはり全世代制覇宣言という理解で合ってるように思う。

石原Pの質問だけど、小嶋さんは常に「正解」が分かる人なんで、この質問は石原Pらしからぬ、というと失礼だけど、小嶋さんの解答がこうなるのは、ある意味必然かと。大島さんの「時代劇」と「ピアス」は、もしかして新情報?高橋さんの次世代メンバーに対する「今(でしょ)」は、さすがとしか。やはりもどかしいんだろうな。

思い出せる君たちへ~チームH「博多レジェンド」公演~ 5/11昼

2013年10月03日 | AKB
まずは絶賛したい。これは素晴らしい公演。やはり構成力のある人が選曲と人選をした上で、現場まで仕切ってると、まったく違ったものになる。新たな命が吹き込まれる。公演全体に流れが生まれて、見ててホントに心地よい。さっしーの才能の凄さを見せつけられる感じ。

全体曲は、やはりフリが揃わないし、どこか緩い感じがあってアレかなと思ったけど、なにしろ選曲が素晴らしいし、全員のビジュアルレベルが高いんで、なんとなくイケてしまってる。そんな中、熊沢さんや本村さんの身のこなしが光るかな。ラストに「言い訳Maybe」持ってくるなんて、言われてみて初めて気づけるレベル。

MCはうまいと思う。全員がしっかりしゃべれてるし、なにより構成がしっかりしてる。これまで見てきた「思い出せる君たちへ」だけでなく、去年までの「見逃した君たちへ」で見た全チームも含め、特定の個人技にも、お約束的なものにも依存することなく、これだけみんなでしゃべれるチームは、このチームHが初めてというか、ちょっと突出してるんではないか。

このあたり、この公演ではあまり表に出て来てないけど、さっしーの存在が大きいことが伝わってくる。メンバー全員が、事故ってもさっしーが助けてくれると思ってるのが分かる。だから攻めれるし、しゃべりに勢いが出る。躊躇とか迷いがない。さっしーが出ていない「バラエティ班」だけの時でも、そんな安心感が底流となって持続してることが伝わってくる。

ユニット曲は、選曲がずるいというか、「制服のバンビ」とか、さっしーが自分の好みでやったのが透けて見える。それでも名曲揃いなんで、それだけでオッケーな気分。中でも最初の「ガラスのアイラブユー」がくそカワイイ。「てもでもの涙」の森保さん、松岡さんは、この名曲に新しい風を吹き込んでくれた。今後は「てもでも」のスタンダードがこの二人になったと言って良いんじゃないか。

全体としては、こういうことはあんまり書かない方が良いんだろうけど、チームHの「上品さ」が印象的。ビジュアルレベルが高いとこれまで何度も書いてきたけど、ルックスとかはもちろんだけど、なんだろう、身のこなしとかの端々に、気品のようなものが漂う。しゃべり方とかの言葉遣いに、育ちの良さと言ってしまうとアレだけど、敢えて言おう、良い意味での「お嬢様」な感触がある。そこは、さっしーの「下品さ」と、見事な対比を形成してしまってる。

チーム比較という視点では、チームBIIの対極というとことになると思う。物議な物言いでは、上流階級と庶民みたいな、安易な対立軸で表現してしまいたくなる存在様式の違い。けれども、ここで言う「お嬢様」は、決して揶揄とかの意図はない。アイドルに必須の透明感、清潔感というのは、基本、幻想なんだけど、この「お嬢様」感が、そんな幻想に現実味を付与してるというか。しかもその上で、しっかりと全力でエンタテインメントしてくれてる。

漫画的な誇張表現で言ってみれば、「巨人の星」の花形満、「エースをねらえ!」の竜崎麗香が、現前してる感じ。こういう立ち位置にしてバランスに到達するには、相当な困難があったはず。チームHという上質の素材に、さっしーという異能の異物が混入することで、この「奇跡」が実現したと見て良いと思うけど、これはもしかしてとんでもないことなのかも知れない。

NHKEテレ「いじめをノックアウト」を見終わっての感想

2013年10月02日 | AKB
最終回までいちおう見通したんで、ということなんだけど、あらためての感想と言っても、以前の繰り返しにしかならないんだけど、やはり高橋さんの語りの説得力に尽きると思う。

これがNHKの番組であることを含め、ノックアウト君とのやりとりから見て、基本、すべてが台本であることは明らかだと思う。けれども、高橋さんの言葉は、心に刺さる。真っ直ぐに向き合って、心の声で語ってるんで、それが台本であっても、真意として伝わってくる。この能力は素直に凄いと思う。秋元康氏の言う「政治家向き」は、リーダーシップはもちろんだけど、この能力を見てのことなんだろう。

個別で面白かったのが、「気づき」について語ってるところ。とても大事なことだと思うし、普遍性のある現象というか、概念というか、言葉なんだけど、意外なくらいに目にすることは少ないし、「気づき」について語る人を見ない。なんでだろ。

あとは、全10回をずーっと見通して、なかなか良番組だと思ってたら、最後の最後になって、いわゆる「人権派」的な意味での、悪い癖が顔を覗かせて来たのが何とも。安易とは言いたくないけど、典型的な「被害者」と「加害者」の対立軸を、唐突に設定して来た。

せっかくそういう一見分かりやすい「対立」ではない、いじめの構造を解きほぐすような語り口だっただけに、最終回でこう来るかという残念な気持ちになってしまった。これ以上の深入りはしないけど、あらためてだけど、「人権」を扱う難しさを感じたかな。