おもいつくままに

日頃思っていること、毎日の出来事を、備忘録としておもいつくままに掲載していきたいと思っています。

今でも思い出す ~介護で訪問先の女性~

2018-06-09 15:02:28 | 暮らし

授業終了後、「老人介護施設」の話が出た。

看板とか、張り紙に書いてある施設の金額だけど、
入居するとなると、書いてある金額より4~5万円高額になるとか。
だから、月額の収入がかなり多くないとは入れないらしい。

それにつけても思い出すのは・・・。
介護施設のボランティアしていた時、
ヘルパーさんとの訪問先の女性。

その方は、団地の4階で、
ほとんど寝たきりの状態で住んでいた。


1日に1度、平日にお医者様と看護師さんが訪問。
ヘルパーさんは1日2回身の回りの世話をするために訪問されていた。

食事は配達されたお弁当を1日2回を3回に分けて
食べられていると聞いた。

身内は娘さん一人。
嫁いだ先が遠いので、なかなか帰ってこれない。

起き上がることは出来たが、歩けないらしい。
医療関係者の訪問以外は一人ぽっちで寝たきり。

色々お話させてもらったが、
とてもしっかりした芯の強い方だと思った。

こんな風に末期を送ることに対して愚痴も言わず、
怒りも悲しみも感じられなかった。
淡々と自分の人生を受け入れられていたような・・
そんな気がした。



それから数年後、一緒に同行したヘルパーさんに
偶然会う機会があった。
私が一番に聞いたのはその方の消息だった。

その後、ヘルパーさんが朝訪問されたら
残念ながら亡くなられていたそうだ。

「本当に強い人だった。」
ヘルパーさんはそう言って、涙ぐんでおられた。

いいか悪いかは別にして、
私は、そういう末期の選択があるということを知った。

余りにも印象が強烈だったので、今でも時々
その方のことを思い出している。

コメント
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