11月になりました。季節はどんどん陰の方向へ向かい、7日には「立冬」。いよいよ冬がやってきます。
昼間はまだ暖かい日も多いと思いますが、立冬は冬の気配を初めて感じる日という意味だそうです。
季節の節目は、来るべき季節に対して準備をしなさいよ!という注意の喚起をしてくれるようで、もうすぐ立冬だと思うと、毛穴が引き締まるような気がします(笑)。
いつもは食材の効能についてお話することが多いのですが、今日は季節の過ごし方、食事についての心がけの話をいたしましょう。
世の中の陽気がだんだん陰へ傾き、ここから冬が極まる「冬至」まで、坂道をくだるように、陰が増してきます。
自然界では、陰の極まる季節:すなわち冬は、休息の時。
動物は冬眠し、木は葉を落とし、枯れていきます。
けれども、死に至るわけではなく、きたるべき季節への蓄えの時期でもあるんですね。
冬の寒さの中、頑張り過ぎるよりは、エネルギーを蓄えよう!という決意の現れなのかもしれません。
外出はできるだけ無理せず、太陽の出ている時間に行動するなど、冬はいつもよりも用心が必要というのが、昔の教えです。
私たちの身体も、自然の産物です。現代の社会では、動物のように冬眠するわけにはいきませんが、いつもよりほんの少し、身体を休める、無理をしないということを心がけてはいかがでしょうか?
冬の邪は寒邪ですから、冷えに対する対策が必要になります。
陰陽五行では、冬は腎、色は黒。
とかく、靴下など外側から温めることに注意が行きがちですが、身体の中から温めることが、根本的な体の機能向上に役立っていきます。
普段、冷たい飲み物が好きでも、この季節はお腹を温める温かい飲み物を。紅茶やお白湯などもいいですね。
また、腎に効く黒い食物:わかめ、こんぶ、黒ゴマ、黒キクラゲなどもオススメです。
お腹に直接染み渡り、負担を軽くするスープや味噌汁、おかゆなどもこの季節に取り入れたい調理法です。
ただ、塩気のとりすぎには注意です!
この季節の後には、生気みなぎる春がやってきます。
次の季節を愉しむために、冬はぜひのんびりと暮らしましょう!
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