ダイエットと脳は、実は深い関係があります。それは脳が食欲をコントロールするスイッチを握っているからです。
私たちの「空腹」や「満腹」といった感覚は、胃袋がどれだけ満たされているかによって決まると思われがちですが、実際には、脳も大きな役割を果たしています。
脳の奥深いところに視床下部と呼ばれる部分があります。ここでは、私たちが生きていくために欠かせない基本的な欲求を生み出しています。
その中に「摂食中枢」「満腹中枢」があります。摂食中枢とは「お腹がすいたから食べなさい」と命令を出すところ。
一方、満腹中枢は反対に「お腹がいっぱいだから、食べるのをやめなさい」という命令を出します。
この視床下部は、ストレスの影響を受けやすいという特徴があります。
このため、仕事や人間関係のトラブルなどちょっとしたストレスを抱えると、満腹中枢が正常に働きにくくなり、食欲をコントロールしづらくなります。
これが「ヤケ食い」「過食」「暴飲暴食」を引き起こす原因の一つになります。
イライラ、不安、寂しさを抱えているときに甘いものが食べたくなるのも、ストレスの影響があるのですね。