地球散歩♪

いもとなおこのBLOG

モザンビークの楽園編。

Last day

2013年10月02日 | haïti

帰京。
いつもみたいに、ペースを掴むのに数日を要する。
風景に目が慣れてくるのに、あまり時間はかからない。
でもまだ少し、映画 Lost in Translation の時間。
荷物がまだ解かれていないから、煩わしいこと沢山。
お財布も見つからないから、
鞄のポケットからゴソゴソ、コインを探す。
それもいろんな国の通貨ごちゃ混ぜ。
店員さんはレジの向こうで笑みを絶やさず待っててくれる。
PASMOも見つからないからいちいち切符買ってる(でも料金は区間表見なくても覚えてる)。

ラッシュアワーの満員電車なのに、
ちゃんと列ができてる。
何なの、この秩序。

ハイチを出るのは、機械的だった。
眈々とコトが過ぎていった。
感情はあまり表に出てこなかった。
最終日までは。
最終日、教育省に行って、官房長を見たら、
急にボロボロ涙出てきた。
何でこの人。
いっぱい議論してきた。
議論したこと全部、カタチにしたかったなぁ。

最後の日も終わりに近づいたとき、
もう一人涙腺緩まされたのは、
ドライバーだった。
またもや、「何でこの人」?
彼は出発前に自宅にプレゼント届けに来てくれた。
嬉しいけど…
大きめのギフト…
パッキング終わってるのにさぁ…
でも素敵。
壁に飾ろう。

最後の夜は、泣きました。
サイズ大の大人が。
女々しくじゃなく、オイオイと。
で、みんな慰めてくれるの。
これでお別れじゃないんだよって。
これからもっと素敵なことが待ってるんだよって。
んなことはわかっとる。
この涙はネガティブじゃないのに。
今までのいろんな時間が愛おしいだけなのに。

ハイチのことは、まだ複雑。
これからゆっくり考えよ。

Hello Tokyo.


感情に蓋。

2013年09月23日 | haïti

この3年間いろんな人を散々見送ってきたけど、

とうとう私の番。

離任まであと1週間切った。

時間が一日100時間くらいあればいいのに。

いつものことだけど、欲張りな私は、何でもやりたいと思ってしまう。

そして自分のキャパを過大評価してしまう。

プライベートのやりたいことを優先してしまう。

リストの中身が減るどころか、増えていくの。なぜ。

今、何でも夢を叶えてやるって言われたら、

誰かに仕事変わってほしいわ。

 

ご要望に応えて餃子お料理教室も実施!

講師を招いてのサルサの教室も継続。

 

眠いー。

運動していないし、毎日食べて飲んでいるから、体の毒素が抜けなくて気持ち悪い。

 

この一週間、眠気と効率とストレスマネジメントとの戦い。

 

ノスタルジックな気分にはまだそれほどなっていない。

これまでの3年間のこともあまり思い出したりしないように。

お別れを考えると泣いちゃうから考えないように。

目の前のやることをこなしているのみ。

最終日くらいにどっと来そうやね。

多分すっごく短い1週間がはじまる。

早く流れていくハイチの時間を、肌で感じながら、噛み締めよう。

風景も、

ハイチの発音も、

怠惰で傲慢な態度も、

騒音も、色も、

汚い紙幣も、

道端で売ってる趣味の悪い絵も、

地ビールも、

大切な友達も。

あと少しと思ったら、ヤモリだけじゃなくて、蚊まで愛おしい。


ハイシアン・クイーン

2013年09月19日 | haïti



ハイチ・ファッション・ウィークHFW行ってきた。

お友達が今年のHFWの顔になってて。
タダ券もらった。

見よ、この美しさ!


じーっと見ちゃう。
隅々まで美しい…

で、この前夜祭イベント、
素敵なお城みたいな会場で、
みんな着飾って、
レッドカーペット敷いちゃったりして、
普段のハイチとは別世界で、
何か見るものすべてキラキラしてた。

ハイチ人のプロポーションもそれはそれは完璧な美しさ。

今年のテーマは環境保全だとか。







私、オートクチュールはわからないけど、とても素敵だと思った。
ハイチのファッション業界のレベル、高いわー。
とても誇らしい。

そしてこのギャップ。
いつも未就学児の話ばかりしているのに。

お金持ち、才能のある人を咎める気はない。
もっともっと羽ばたいて、
才能を最大限に輝かせて、
人間の可能性が追求されるべき。

美しくなろうとする意思は、すべての女性の特権。

そしてその意思、才能は、貧富の差で制限されるべきじゃないよね。


Going nowhere

2013年09月11日 | haïti

一番腕の良いドライバーでも
かなり苦戦してる
道はでこぼこどころじゃなくて
雨季だからグチャグチャ
ぬかるみにはまらないように
下りていちいちチェックしてから行く
途中で何回かあきらめようかと思ったけど
チャレンジを強いられれば強いられる程
その奥の状況が悲惨に思えちゃって
本当は楽園かも知れないのに
なんかこう
あー しんどい
もー帰りたいーと思いながら
あきらめるのは癪だから
とりあえず行ってみようよ、となる
もう一校 もう一校

だけど辿り着いた先では
明らかにニーズは大きくて
生徒がかわいそうなんだけども
掃除全然されてなかったり
トイレがメチャメチャ(もはや汚さは言葉にできない)だったりすると
しっかりしろ!と怒鳴りたくなるし
たまに校長に説教じみたコメントを送ってしまう

守衛がいないから…

あのね!日本は生徒が当番制で掃除するんだよ!

そういう慣習この国皆無
公共の福祉って考え方
ゼロなんだもん
一言め、二言めには
国が何もしてくれないからって
今までの人生で何か国にしてもらったことないのに
いつまで待つんだろう?
自分たちでやらなきゃ何も変わらないことに
どうしたら気づくんだろう?

でも中には
私と話すために19時まで雨の中待っててくれて
話し終わって
これから1時間かけてバイクで帰るっていう教育省役人とかもいる
こういう人がいるから
私も踏ん張れる

あー 帰ってお湯シャワー浴びよう!

The Hidden Paradise

2013年08月26日 | haïti






次の休暇に入る前に
この間行った「隠されたパラダイス」の写真
自慢させて頂きやす。うふ。
さあ、思う存分うらやましがって下さい!笑

多分、じゃなくて、堂々と、
自分史上最高のビーチにのし上がりました。

生きてて良かった。

旅の最初、コーディネーターのミスで、ビールが用意されておらず、
ちゃぶ台ひっくり返したい怒りと、
落胆と悲しみでがっくりと肩を落とし、ご機嫌斜めだった御一行でしたが、
この海でようやく機嫌が治りました。

そりゃそうだ。
どんな悩みも吹っ飛ぶわ、ここは。


しかし。

人生はそう甘くない。



知らないうちに蚊(sand fleas)に思いっきり刺された‼

ぐおー‼ カイカイ!掻いちゃだめ‼

かゆみとバイバイ塗りまくって何とか凌いだけど、
みんな使い過ぎてボトルが終わっちゃったとき、
もう生きていけない、と物凄い落ち込みました。

美しい写真に見惚れたくても、
見る度に痒さを思い出し、
恨めしい感情を伴うパラダイスとなってしまいました。

ではこれから休暇でまた別のパラダイスに行ってきますっ。

ヒンヒンブレ

2013年08月24日 | haïti



大手スーパーで輸入の生姜を買えるけど
こういう風に大量でしか買えない

冷蔵庫にまだあったのにまたやってしまった

こんなに生姜使えない

ずっととっておくと古くなって
この間古いの使って
(ちなみに肉もちといたんでた)
しばらくお腹イタになった
沢山人呼んで振舞ってたけど
みんなにその後大丈夫だったか怖くて聞けなかったよ…



生姜は英語でジンジャー

フランス語でジョンジョンブレ

スペイン語でヒンヒンブレ

後者のふたつ 好きな言葉です


太陽の味

2013年08月22日 | haïti

弾丸出張!

し、しまった。
またサンダルで来てもーた。

草ボウボウ。



泥だらけ。チーン。

農業プロジェクトの成果見学。

プロジェクト前は何も成ってなかったのに、今や…


アボカド


パパイヤ。とヤモリ。


夏みかんみたいの。まだ熟していなくて食べられない。ちぇっ


バナナ。とその花。

この妙な姿がとても好き。

喉乾いたから、登ってもらった。




椰子の実の天然ジュース
さっぱり透明感!
ありがとう~


町庁にて会議

2013年08月15日 | haïti


昨日の会議場所。

町庁。ちいさ!

小さな会議室、ぎゅうぎゅうで立ってる人いた。
私は知り合いと椅子を半分コで座った。

私のクレオール語の理解、完璧。わお。

「学校がない」でみんな発言が途切れたけど、
泣きたくなったけど、
気を取り直して前を向く。

先日の投稿で
La vie est belle
(Life is beautiful)
って書いたけど、

やっぱ La vie est dur

Life is tough.

ほっこり幸せと最高の幸せ。

2013年08月12日 | haïti



親友がイタリアから、お土産にずっと探してたものを買ってきてくれた。
Bialetti のモカマシーン!
何て気分安まるパープル!
Bialettiの、かわいいデザインのが欲しかったの。
欲しがってること、全然言ったことなかったのに。
いつも使ってるやつが安物で性能悪いから文句言ってただけで。
いつかどこかで見つけたら買おうと思ってて。

私の好みをバッチリ知っててくれて、ほっこりする。
キッチンのハッピーコレクションに仲間入り。
使うのもったいないーと思ってたけど、
もらった翌日からさっそく使った。
ハイチのコーヒー豆を挽いて、
大好きなマグで飲んだ。
朝から気分アガルー!

もう一人の親友が、週末に結婚した。
結婚式には行けなかったけど、
本当に幸せそうな二人の写真見て、
涙出そうになる。
彼女、ハッピーオーラで7歳若く見える。
何じゃこりゃ!
写真映りかな。
こんなに若返れるんだったら、
早く結婚しなきゃ。←笑うトコ。

この二人は性格正反対で、
最初はうまく行くのかな~と半信半疑だったけど、
お互いが足りないところ補完し合って、
良いところを引き出しあって、
最高のカップルに成長したの。
こういうこともあるのね。。。

何でも決めつけちゃいけないよねん。
改めて学びました。

物凄くハッピーな気分。
La vie est belle :)


C'est comme ca en Haiti

2013年08月11日 | haïti

9月の入学式のシーズンが近づいてきた。

 

私たち教育関係者は、焦る。

たくさんの活動が「9月の新学期までに」って設定されていて、

受け入れの準備が・・・とヒヤヒヤしながら走り回る。

それなのに8月は夏休みでみんないなくて物事が動かない。おーーーい!

 

教育関係以外の人は、憂鬱になる。

平穏な日々に、ラッシュアワーの渋滞が戻ってくるから。

これがえげつない。

 

両親たちも、お金集めに奔走する。

うちのドライバーやボディガードたちは、日当稼ぎに出張に行きたがる。

 

私はうちのお掃除してくれるお手伝いさんたちに、

子どもの学費ための「井本直歩子奨学金」を出すって前から言ってるから、

うちに学費のプリントがゴロゴロ転がってる。

納入時期があるから、

電話の催促してくる。

払うと約束したくせに、催促されると嫌な私。

 

そのうち一人は、いわゆる「専門学校」みたいなコンピューター習う学校の学費持ってきたけど、

年間8000ドルだったので、

「いや、自分のだったとしてもこれは払えない。。。」と丁寧にお断り。

 

もう一人は、子どもが小学生と中学生で、旦那さんは無職で、

さらにお姉さんの家族まで面倒みなきゃいけないらしく、

「足りない」と言ってくる。

私「えっ でも全額は払えないって言ったじゃん。。。1学期分しか出せないって言ったじゃん」

「でも600ドル払わないといけないんです」

私「でも600ドルも払えないから。高すぎる」

「C'est comme ca en Haiti...」(でもハイチはこうなの)

私「でもだから、払えないって」

「...。」

渋々もう少し上乗せする。

 

でも私にできるのはこのくらいで、

それもずっとじゃないし、

他のご両親は必死でかき集めて、

でも9月にはまだ全生徒は集まらない。

やっとお金が集まって、1、2ヶ月後くらいにようやく生徒たちが揃う。

 

C'est comme ca en Haiti.

 

公立校は全体の1割ちょっとで、

あとは私立。

学校が近くにない村も多々ある。

 

1年でも特に心が痛ましい8月、9月。

ラストスパート。