一昨日 ジェームス・ボンドの新作『CASINO ROYALE』のプレミア観に行ったら、翌日にロシアの元スパイがロンドンの寿司屋で毒殺されたっていうから、びっくりしちゃった。
怖いですね・・・ 闇の世界 (映画みたいですごく面白そうだけれど
)
日本にも有能なスパイがいるのかなぁ・・・
それより今、私の心を痛めているのは、フランスとルワンダの緊張関係です。
ル・モンド(フランスを代表する新聞)の一面だったから、辞書を引き引き、読みました。
何が起こっているかというと、フランスの裁判官が、1994年の虐殺(ジェノサイド)の引き金になった「ハビヤリマナ大統領の飛行機事故」の犯人として、当時のRPF(ツチ族主導の反乱軍)の将軍で、現大統領のカガメ氏と、その側近9名を指名して、裁判のための調査を始めるという文書を出したのです。
これに対してルワンダはカンカン
「この地に足を踏み入れたことのないやつに 大統領と国民を告発する資格なんてあるわけがない」
「フランスはジェノサイドに加担した事実をもみ消そうとして、このように焦点から外れた問題を突っついてきているんだ」
そしてカガメ大統領は、フランスとの外交関係断絶を宣言。
さすがです。いつも強気のカガメ氏。「They should first try themselves because they killed our people」(自分たちを先に裁判にかけるべきだ。私たちの同士たちを殺したんだから)
24時間以内に在ルワンダのフランス大使は国外退去を命じられました・・・
ルワンダのお友達に「ニュース見たよ~。キガリも大騒ぎでしょう」とメールしたら、
「今からデモに参加するから今時間ない」って。
ルワンダ人、カンカンに怒っています。ジェノサイド直後から、みんなフランスのこと好きじゃなかったけれど、今はその鬱憤が噴出してしまっている。
“France = Arrogance”(フランス=傲慢)
‘France, Let us mind our business and not you’(私たちの問題に口出しするな)
”Les Francais = Interahamwe (French is equivalent to Interahamwe)”
「フランスはインテラハムウェ(ジェノサイドの加害者)だ」
ジェノサイド当時、フランス軍がルワンダ兵を訓練していたとか、最終的に劣勢になって国を負われたフツ族(加害者側)を匿ったりしたっていうのは有名な話。でもフランス政府はそれをとがめられても、認めたことはない。しらを切りとおしている。
一般のフランス人は、一体どう思っているんだろう?
今日、知り合いに聞いてみました。
「フランス人はみんな知ってるよ。ルワンダだけじゃなくって、アフリカの色んな国で私たちの政府が残酷なことしてきたって。でもだからといってみんな、何もできない、しないのよね・・・」
ジェノサイドから12年経った今も、ルワンダは国民全体で、和解に向けて真実を追究しようとしている。必死で国を立て直している。
フランスがどういう役割を担ったか、真実を知ることももちろん彼らには重要。
それをうやむやにして、大統領が前の大統領の暗殺を企てたと告発するのは、確かに、「何でフランスが?」って首を傾げたくなる。確かにあの暗殺事件はまだ闇に葬られているけれど・・・。
国際問題で、大国だからというのは許されてはいけない。
アフリカだって黙っているわけにはいかない。
先進国はあまりにも身勝手。もちろん、わが国も然り。
でもフランスや欧米列強諸国が奴隷時代や植民地時代や今までの数々の愚行について、反省していないし、振り返りもしないし、謝罪なんてするわけないんだよね。。。
負けるな、ルワンダ!
負けるな、アフリカ!
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