「誰も、肌の色や、背景や、宗教が違うからといって、誰かを憎んで生まれてはこない。
人々は、憎むことを、後から学ぶに違いない。
そして憎むことを学べるなら、愛することも学べるだろう。
愛することの方が、人間の心には自然なことだから。」
ーネルソン・マンデラー
世界はここ近年、こうなることをわかっていたけれど、
そのショックは計り知れない。
でも亡くなられても、彼はすでに神様みたいな存在だったし、
これからも皆の心に住み続けることは間違いない。
私にとって彼は、方向性を示してくれる、偉大なヒーローのうちの一人。
"I have walked that long road to freedom. 自由を求めて、私は長い道のりを歩いてきた。
I have tried not to falter; I have made missteps along the way. その間、つまずかないようにしてきたけれど、道を誤ったこともあった。
But I have discovered the secret that after climbing a great hill, でも秘密を発見した。それは、大きな丘を登り切ったとき、
one only finds that there are many more hills to climb. またもっと大きな丘を登らなくてはならないということだ。
I have taken a moment here to rest, 今、少し休憩する時が来て、
to steal a view of the glorious vista that surrounds me, 私を囲む素晴らしい人生を眺め、
to look back on the distance I have come. 今まで来た距離を振り返っている。
But I can only rest for a moment, でもひとときしか休むことはできない。
for with freedom comes responsibilities, 自由は、責任を持たないと訪れないから。
and I dare not linger, ぐずぐずしてはいられない。
for my long walk is not ended" 私の長い道のりはまだ終わっていないのだから。
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気になるのは、海外メディアに比べ、日本メディアでの極端に小さな扱いだ。
BBCも、CNNも、Al Jazeeraも、le Mondeも、Guardianも、el Mundoも、大々的に追悼の記事を載せている。
日本人はマンデラ元大統領の功績を、あまり知らないと思われるし、
知っても、あまりピンと来ないのではないかと思う。
これは、日本人が「人権」に対する意識が極端に低いためではないかと思う。
マンデラ氏は、南アフリカ共和国のアパルトヘイト撤廃に貢献したけれど、
この動きは、南アだけでなく、全世界の黒人差別に多大な影響を与えた。
黒人差別というのは、世界のありとあらゆる差別の中でも、一番根強く、一番広範囲な差別のうちのひとつ。
だから、世界中の実に多くの国にとって、これは意味がある。
でも日本はほぼ単一民族国家だし、差別というものが、一部の他民族や、他の背景や、病気や障害を持った人々にはあれど、それらは大きく議論されていない。
大半の人は、差別されてきていないから、人権を侵害されてきていないから、
人権に対する意識が低いのではないか。
だから、世界中の様々な地域で人権が侵害されていても、他人事にしか見れないのではないか。
そう思うと、日本は本当に平和な国で、それはとても幸せなこと。
だからと言って、知らないままで良いとは思わない。
グローバル市民としては失格だ。
日本人はもっと幸せを実感しなくてはいけないし、
だからこそ、もっと世界に貢献しなくてはならないと思うし、
それを追求することを、マンデラ氏も望んでいると思うから、
もっともっとがんばります。
人生のインスピレーションを、ありがとう。