町の面影を残さない
瓦礫の野原を眺めると
どこから始めていいのか
絶望感に襲われる
でも
でも
日本人ってすごいんだ
被災者の人たちがすごいんだ
市町村の職員さんたち
ずーっと走り続けている
ぜんぶなくなっちゃったのに
仮の役場に
廊下に机一個出して
一人で孤軍奮闘していたり
同僚がたくさん犠牲になったけど
プレハブのオフィスの中から
「未来をつくるのは一人一人の子どもたち!
今こそ学校、家庭、地域が一体となり
協力し合いながら
未来をつくる子どもたちをしっかりと守り
育てていきましょう!」
というお知らせを発行したり
この人たちのお蔭で
この町はきっと立ち直る
そう思う
その後押しをできる位置にいることを
心から幸せに思う
おんぶにだっこじゃなくて
被災者の人たちが
絶望の中から
明日を見つめるためのサポート
被災者の人たちが強いからできる
帰りの車の中で
「今日は本当に良かったね」と口々に言い合った
私たちは特に何もしていないんだけれど
いろんな方々のご支援があって
私は今日 今までの8年くらいやっているキャリアの中でも
本当に印象に残る
「何かできた」と思える日だった
前線にいられる幸せな私は
もっともっとがんばらないと
まだまだ道のりは長いけれど
まだ涙が止まらないけれど
一歩一歩踏み出している
花粉が恐ろしい程蔓延している三陸
私の涙腺が緩いのかどっちだかよくわからない