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⚠️ 日本の人口は何人か知っていますか? 2021年の年齢・都道府県・男女別人口の推移と予測 2022/06

2022-06-03 23:45:17 | 気になる モノ・コト

日本の人口は何人か知っていますか? 2021年の年齢・都道府県・男女別人口の推移と予測
 Hagkum より 320603


 日本の最新(2021年)の人口は、1億2550万2000人。11年連続で減少が続いています。この記事では年齢別・男女別(男女比率)・都道府県別の最新の人口についてもご紹介します。さらに日本の人口推移や今後の予測も解説します。

⚫︎日本の人口、2021年は何人?
 日本の人口はいったい何人なのでしょうか?
総務省は2022年4月15日、最新の「人口推計(2021年)」を公表しました。
これは2022年10月1日現在の日本の人口を明らかにしたもので、最新の日本の人口がわかります。ではこれから、詳しくご紹介していきましょう。

 参照元:人口推計(2021年(令和3年)10月1日現在)(総務省統計局)

⚫︎日本の人口についておさらい
 日本の人口について知る上で、まず最初に「総人口」とは何を指すのか、人口にまつわる言葉の意味についてチェックしましょう。

⚫︎総人口と日本人人口の違い
 総務省の人口推計には,「総人口」と「日本人人口」が公表されています。「総人口」には国内での滞在期間が3か月を超える外国人が含まれており,それらの外国人を含まないのが「日本人人口」です。総人口から日本人人口を引いた数が、「外国人人口」にあたります。

⚫︎自然増減とは
 日本の人口が減ったり増えたり変動するとき、「自然増減」という言葉が使われます。これは、死亡数と出生数の差による人口の増減のこと。死亡数より出生数が多ければ人口は増え、出生数のほうが少なければ人口は減少します。

⚫︎社会増減とは
 自然増減と異なる人口変動の理由が、「社会増減」。これはある地域で出入りする人の数を表すもので、日本の人口の場合は日本人と外国人の移動の差によるものを指します。日本で3か月以上滞在する外国人が増えれば日本の人口は増えますが、海外へ移り住む日本人が増えれば日本の人口は減ります。

⚫︎日本の人口2021
 では2021年10月1日時点の日本の人口について見ていきましょう。
 日本の人口はどのくらいでしょうか?
日本の総人口は1億2550万2000人、日本人人口は1億2278万人
日本の総人口(外国人を含む)は1億2550万2000人で、
前年(2020年)より64万4000人の減少(ー0.51%)となりました。

 日本人人口は1億2278万人で、前年(2020年)より61万8000人の減少(ー0.50%)でした。総人口と日本人人口の差は272万2000人で、これが外国人人口です。

⚫︎自然増減は60万9000人の減少
 自然増減は60万9000人の減少となりました。自然減少は15年連続です。

 男女別に見ると、男性は31万4000人の減少、女性は29万4000人の減少です。
男性は17年連続、女性は13年連続で自然減少という結果でした。

⚫︎社会増減は3万5000人の減少
 社会増減については、3万5000人の減少でした。社会増減が減少に転じたのは9年ぶりのことです。
 3万5000人の減少について内訳を見てみると、
  日本人は7000人の減少、外国人は2万8000人の減少でした。

⚫︎日本の人口は減少し続けている
 2021年の人口推計で明らかになったのは、日本の人口が確実に減少し続けているということ。総人口は11年連続で、日本人人口の減少は10年連続で起きており、しかも減少幅は1950年以降で過去最高となったことがわかりました。
 つまり死亡する人より、生まれる人の数がずっと少なく、そのような傾向が長いこと続いているのです。

 しかも新型コロナウイルスの感染対策で外国人の入国制限が行われていることもあり、外国人の人口も減少しており、これが日本の総人口減少にも影響を与えています。

⚫︎年齢別│日本の人口2021
次に年齢別に、2021年の日本の人口について見てみましょう。

日本の人口ピラミッド
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 画像:人口推計(2021年(令和3年)10月1日現在)(総務省統計局)
 日本の人口ピラミッドは、72~74歳の第1次ベビーブームと、47~50歳の第2次ベビーブームの人口が膨らんだ形になっています。

⚫︎15歳未満
15歳未満の人口は1478万4000人。前年(2020年)より、24万7000人の減少となりました。総人口に占める15歳未満の人口の割合は11.8%。この割合は1975年の24.3%から低下を続けており、2021年には11.8%と過去最低となりました。

⚫︎15~64歳
15~64歳の人口は7450万4000人で、前年(2020年)に比べ58万4000人の減少でした。総人口に占める割合は59.4%。1982年の67.5%から上昇傾向にあり、1992年には69.8%のピークを迎えましたが、それ以降は低下し続けています。
 15~64歳は「生産年齢人口」と言われ、主要な労働者となる層。しかし現在では、総人口の6割以下になっています。

⚫︎65歳以上
65歳以上の人口は3621万4000人で、前年(2020年)から18万8000人の増加となりました。総人口に占める割合は28.9%で、前年より03ポイント上昇となりました。65歳以上の人口は1950年以降増加し続けています。

⚫︎75歳以上
75歳以上の人口は1867万4000人で、前年(2020年)に比べ7万2000人の増加でした。総人口に占める割合は14.9%で、前年から0.2ポイント上昇し過去最高となりました。

男女別(男女比率)│日本の人口2021


⚫︎男女別の人口は以下のとおりです。

男性は6101万9000人
男性は6101万9000人で、前年(2020年)より33万1000人の減少となりました。男性の人口は14年連続で減少しています。

女性は6448万3000人
女性は6448万3000人で、前年(2020年)より31万3000人の減少でした。男性と同様に、女性の人口も減少傾向にあり、11年連続で減少しています。

都道府県別│日本の人口2021
都道府県別の人口では、次のような結果でした。

1位は東京都、最下位は鳥取県
 もっとも人口が多い県は東京都で1401万人、2位は神奈川県(923万6000人)、3位は大阪府(880万6000人)でした。

 一方、人口がもっとも少ない県は、1位が鳥取県(54万9000人)、2位は島根県(66万5000人)、3位は高知県(68万4000人)でした。

⚫︎東京都が26年ぶりに減少
 東京都は全国の人口の11.2%を占め、もっとも人口が多い都道府県ですが、前年(2020年)より3万8000人減り、26年ぶりに減少となりました。

また人口が前年より減少した都道府県は46にも及び、人口が増加したのは沖縄県のみでした。

⚫︎日本の人口推移と予測
 これまでも人口減少傾向にあった日本ですが、2021年の人口はこれまでよりも減少幅が大きくなりました。これまでの日本の人口の推移と,これからの予測はどうなるでしょうか?

参照元:我が国経済とこれを取り巻く環境(国土交通省)

⚫︎生産年齢人口は減少傾向
 日本の総人口が減少に転じるなか、2030年には1億1662万人、2060年には8674万人まで減少すると予測されています。おまけに少子高齢化が進行し、それにより生産年齢人口(15~64歳)も減少。日本経済を支える労働者人口がますます少なくなっていくとみられています。

⚫︎高齢化がますます深刻化
 65歳以上の割合を示す「高齢化率」は、1960年代頃から増加しています。2015年に過去最高の26.7%を記録してから、2021年は28.9%とさらにその記録を更新しています。この高齢化率は世界各国と比較してもかなり高く、2050年には高齢化率が4割弱まで達するとみられています。

⚫︎人口が増加するのは東京などの都市部のみ
 都道府県別の人口で、ほとんどが人口減少に転じたことをご紹介しました。今後、人口が増加すると見込まれるのは東京や名古屋などの一部の都市圏のみで、それ以外では過疎化がさらに深刻化していくと考えられています。

⚫︎日本の人口減少は大きな課題
 日本で少子高齢化が問題となってから、年々それは深刻化しているようです。人口問題の対策はすぐに結果が出るものではありませんが、未来の日本のためにも、国が力を上げて取り組まなければならない問題のひとつであることは、間違いないでしょう。


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文・構成/HugKum編集部
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⚠︎ 30年で子どものIQが「3歳分」も低下した背景事情 202206

2022-06-03 22:37:00 | ¿ はて?さて?びっくり!

30年で子どものIQが「3歳分」も低下した背景事情
  ヴィクトリア・L・ダンクリー:精神科医・医学博士
 東洋経済オンライン より 220603


 1975年から2000年にかけて子どもの数学と科学の知能を測った指標では、1990年代半ばでピークに達し、そこからは大幅に低下していた

 2000年から3年ごとに実施されているOECDのPISA(Programme for International Assessment)と呼ばれる学習到達度調査があります。
 日本は、調査開始時の2000年にはOECD加盟国中「数学的リテラシー:1位、科学的リテラシー:2位、読解力8位」と高水準でしたが、2018年の前回調査では「数学的リテラシー:5位、科学的リテラシー:6位、読解力15位」と大幅に順位を下げています。

 近年見られる学力低下の要因のひとつとして、アメリカ・精神科医のダンクリー博士は、デジタル機器による子どもの脳への深刻なダメージを挙げています。こういったデジタル脳のおそろしさと脳の回復方法をまとめた『子どものデジタル脳 完全回復プログラム』から一部抜粋・再構成してお届けします。

⚫︎子どもの知能が1990年代半ばから大幅低下
 1980年代に、知能研究者のジェームズ・フリンが興味深い現象について書いている。前世紀の間、IQスコアが10年ごとに約3ポイント上昇していたため、研究者は15年ごとに曲線を再正規化する必要があるというもので、「フリン効果」と呼ばれている。
 この効果は、先進国を中心に世界的に見られ,専門家は,栄養状態の改善、刺激的な環境、教育の進歩、特に特別支援教育などの社会環境要因が影響しているのではないかと考えた。

 しかし1980年代から1990年代にかけて、先進国ではIQの上昇が緩やかになり、その後停滞する一方で、発展途上国ではIQの上昇が続いていることから、環境の恩恵を最大限に受ければIQは実質的な「天井」に達すると考えられた。

 ところが、それと同じくらい興味深いことに研究者たちは気づき始めた。2007年、ロンドン大学キングスカレッジのマイケル・シェイアー教授などが、「実は傾向が逆転している」という驚くべき研究結果を発表したのだ。

 1975年から2000年にかけて数学と科学の知能を測った指標では、知能は1990年代半ばでピークに達したにもかかわらず、そこからは大幅に低下していた。さらに、2000年から2003年にかけて、中学1年生の生徒の知能は低下し続けていたのだ。

 この研究では、ほかにも次の3つの興味深い発見があった。

①男子と女子の間の数学と科学の得点差がなくなった。
②男子も女子も得点が下がっているが、男子のほうが女子の約2倍も下がっている。
③高得点者も低得点者も、一様に得点が下がっている。

 実際、2003年に上位10%に入った子どもの中には、1970年代の同じ層の子どもと同じような高得点を取っている子どもはいなかった。2003年の子どもは、平均して1970年代の子どもよりも3年遅れていた。以来ほかの研究でも、ほかのIQ指標で同様の低下が示唆されている。

⚫︎テレビの視聴に、ゲームやパソコン使用が拍車?
 なぜこのような逆転現象が起きたのか、そしてなぜスコアが下がり続けているのか? なぜ男子のほうが女子よりも影響を受けているのか? 

 誰にもわからないし、確かなことは言えないが、専門家の間では、テレビ視聴の増加が最初の低下をあと押しし、ゲームやパソコンの使用が増えたことがそれに拍車をかけたとされており、活動レベルの低下、読書時間の減少、想像力を駆使した遊びの減少なども、この差の原因になっていると考えられている。
 つまり、直接的にも間接的にも、スクリーンタイムとそれに付随するすべてのものが原因となっているのだ。

 IQは「脳の健康そのもの」を測る指標ではないが、「発達の成熟度」を測る一種の基準にはなる。これまで見てきたように、スクリーンメディアは、短期的には子どもの脳を拘束し、生活のあらゆる分野の機能に影響を与える。
 そして長期的には、スクリーンメディアが発達そのものを阻害し、成長の妨げや停滞、さらには退行を引き起こすことが観察や研究からわかっている。

 逆に、スクリーンなしの生活をすることで、時間の経過とともに利益が増加する。
双方向スクリーンをほとんど使わずに育った子どもは、感情面での認知発達や機能レベルの点で、スクリーンに接していた「典型的な」聡明な子どもを上回ることが考えられるのだ。

 これは、「スクリーンから自由になれば、精神的な健康だけでなく、時間をかけて実現される発達上のメリットも得られる」ということだ。スクリーンタイムがなくなると、脳内化学物質のバランスが調整され、概日リズムが再び正常に戻る。過剰な刺激を受けたネットワークが鎮まり、ストレスホルモンが減少し、血流が前頭葉に戻ってくる。

 このような変化は、制御不能な影響を取り除くことで始まり、良質な睡眠によって強化される。同時に、美しい相乗効果として、スクリーンの代わりに行われる活動によってこの効果が倍増する。
 スクリーンタイムがなくなると、多くの場合、子どもの健康的な発達に必要とされる活動や関わり合いが、その時間を埋めていく。家族の絆が深まり、子どもが自然の中で遊ぶようになる。

 回復プログラムやその後のマインドフル・スクリーンマネジメントの使命は、子どもの現在の心の健康と未来の成長を最適化することだ。そのためのステップについては、後の部分で説明するが、ここではデジタルデトックスの全体像をつかんでいただき、なぜこのプログラムがこんなにも「お得」なのかを実感し、理解していただきたいと思う。

 メンタルヘルスについては、症状の緩和を求めたがり、「何を目指すのか」を置き去りにしてしまいがちだ。

 脳に何が起こっているのか、精神疾患がどのように症状や機能障害を引き起こすのか、ということはよく知られている。スクリーンタイムがどのように私たちに悪影響を与えるのかを理解してもらうために、何が問題になるのかを断片的に説明してきた。
 スクリーンタイムが、さまざまなメカニズムで、さまざまなレベルで、私たちに悪影響を及ぼすことがおわかりいただけたと思う。

 病気とは物事がどのように「壊れていくか」である一方で、健康とは「統合すること」である。どのような状態であっても、目標は、脳を完全な状態に近づけることだ。脳が統合されればされるほど、回復力と能力が高まるのだ。

⚫︎変化に対応できる「柔軟性のある脳」が理想
 児童精神科医のダン・シーゲル博士は、マインドフルネスと健康的な愛着の神経生物学的研究の先駆者である。彼はメンタルヘルスを「川の流れ」にたとえている。
 一方の岸は「混沌」を表し、もう一方の岸は「硬直」を表していて、目指すのは、どちらかの極端な状態をも避けて、川を快適に流れていくことで、必要に応じてコントロールを強め、行き詰まったら手放すのだ。

 川を上手に渡っている(=メンタルが健康な)人は、脳が統合されており、シーゲル博士が頭文字で表現する「FACES(柔軟性、適応性、好奇心、エネルギー、安定性)」の特徴を持っていると考えられる。

 私も、子どもには硬直ではなく「柔軟性」を求めたい。ストレスや変化、課題に直面したときに適応できること、自分を取り巻く世界や自分と他人について好奇心を持つこと、枯渇することなくエネルギッシュで、安定して自己統制がとれ、制御不能ではないことを。

⚫︎子どもの脳を最適に統合する5つの条件
 子どもの脳を最適に統合するための条件は、次の5つがある。

①慢性的なストレスを避ける
②十分な休息時間
③親子の触れ合い
④刺激を与える時期と量
⑤体を動かすこと

 これらの要素の多くは、「右脳の機能」に関連している。右脳はよりホリスティックな(つながり・統合に関わる)面を持ち、右脳への刺激は心理的にも生物学的にも私たちを癒してくれるのだ。絆、運動、創造性、感情、抽象的な思考などは、すべて右脳を刺激し、前頭葉を含む脳全体の統合や、脳と身体をつなぐ助けにもなる。

 一方、左脳は、文字や情報を好む。たとえば、本稿で紹介するエピソードを読むと、右脳がすべてを受け入れて理解し、ドーパミンやメラトニンについて読むと、左脳がその詳細を記憶する。

 一般的に、スクリーンタイムは情報が詰まっているため左脳を刺激しすぎる一方で、右脳への刺激が弱い傾向があり、システム全体が断片化され連携が弱くなる。神経系の調節が効かなくなってきたら、右脳の活動を重視して軌道修正する必要があるのだ。

 私たちは皆、「完全である」とはどういうことなのかが、直感的に「わかって」いる。言葉にもそれが反映されていて、自我や精神が「統合されている」人のことを「まとまっている」「回復力がある」「把握できている」などと表現するものだ。

 自我がバラバラになりやすい人の場合は、「心がもろい」「ストレスに耐えられない」「精神的にボロボロ」などと表現する。子どもの心が「整理されている」と、学校の準備などの日常生活もスムーズに行える。そういった子どもは「きちんとしている」のに対し、整理できない子どもは、「まとまりがない」のだ。

 臨床的にも「一体性」は大切なキーワードだ。精神や自我が強く、かつ柔軟であればストレスに耐えられるが、弱い場合は「断片化」する。左右の大脳半球と体の感覚運動システムがうまく統合されていれば、子どもはたやすく学べ、新しい刺激的な環境で成長し、同期した運動をすることができる。

 しかし、感覚統合機能に障害を持つ子どもは、過剰な刺激を受けて混乱しやすく、効率の悪い動きをし、気分が不安定になる。

⚫︎スクリーンタイムから開放された脳に起こること
 実は、私たちの体には、「直感的にわかる部分」がある。統合と同期は、細胞から神経系、精神に至るまで、あらゆるレベルで起こるからだ。

 細胞レベルでは、サーカディアン(体内時計)細胞が自然と同調していると、生体の「すべての細胞」が同調しやすくなり、ホルモンや臓器の機能もそれに追随する。同じように、ストレスホルモンが少ないと、心臓の電気的なリズムが整い、脳のリズムも整うようになる。
 心身全体の問題として考えると、孤立した状態では何も生まれず、あらゆるレベルで統合することで、悪循環ではなく好循環を生み出すことができる。

 つまり、脳がスクリーンタイムのストレスから解放されて、休息し、若返り、リセットされると、システム全体が整理され、統合され、機能するようになる。
 スクリーンの使用を十分に制限していれば,私たちのシステムは同じ方向に向かって進み,バランスよく「川の真ん中」を流れることが多くなるのだ。

 子どもが苦しむと、家族全員に悪影響がおよぶ。子どもが元気になれば、家族全員のストレスが減る。当然ながら、親が自分のスクリーンタイムに気を配るようになることで、家族の交流にも「よい影響」が出る。

 そういった家族に見られる「よい傾向」について、次にリストにした。

・両親が子どもの将来を心配することが減り、子どもが大学進学、就職、自立などのマイルストーンを達成するという信頼が強い(またはそうなった)。
・家族が向き合い、あるいは一体となって充実した時間を過ごすようになり、会話が増える。
・子どもが、「親が一緒にいてくれない」「親がいつもパソコンを使っている」「親がいつもスマホをいじっている」と不満を言うことが少なくなる。
・親自身のストレスが減り、過労やほかの活動によって家族の時間を「避ける」ことが少なくなる。
・子育てのスタイルが違っても、両親は互いに上手にコミュニケーションをとるようになる。
・家族が互いをばかにしたり、おとしめたりすることが少なくなる。
・子どもは、何か心配なことがあったり、何か悪いことがあったりすると、親に伝えるようになる(SNSで問題を発信することが減る)。
・「親は自分が何をしているか知らない」「親は自分をコントロールできない」と子どもが感じることが少なくなる。
・親が子どもの周りを「びくびくしながら」歩かなくなり、子どもを叱ることを恐れず、子どもに「ノー」と言うことを恐れない。
・子どもはお金の仕組みを理解するようになり、親は行動に関係なくお金を与えたり、「必要なとき」に与えたりするのではなく、お金やお小遣いを「稼ぐ」意識を持たせやすくなる。
・兄弟姉妹が互いの健康に気を配り、互いの内面的な感情を理解して、同調するようになる。

 ここに書いたようなポジティブな家族のあり方を,単にスクリーンの習慣のせいにするのは大げさに思えるかもしれないが,複数の研究データが、こういった見立てを裏付けている。

⚫︎親子間の関わり合いに悪影響も
 テレビやインターネットの利用に関する研究では、スクリーンタイムの長さが親子間の関わり合いに悪影響を及ぼすことが示されている。
 また、ロールプレイを重視したゲームをすると、病的な愛着スタイルを身につけやすくなることがわかっている。
 ほかにも、夕食時にテレビを見ないと家族の会話が増えることや、普段からスクリーンを見ずに一緒に夕食をとっている家族の子どもは、成績がよく、自尊心が高く、トラブルに巻き込まれる可能性が低いことがわかっている。

 こういった研究データと、これまで述べてきたようなスクリーンタイムが感情の制御や思いやりや衝動のコントロールに影響を与えるということを合わせて考えると、「スクリーンから解放された家庭は、はるかに健康的に機能する」と理解するのは難しくないだろう。
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関西圏では、ローカル線や末端線区で、日中に1時間間隔となる区間が拡大  (控え)

2022-06-03 22:15:00 | 🚇 旅選定の参考

JR西日本は2021年12月17日(金)、来春のダイヤ改正の詳細を発表。
関西圏では、ローカル線や末端線区で、日中に1時間間隔となる区間が拡大しました。
   乗り物ニュース より 

 🚞新たに日中を中心に「1時間に1本」となるのは、以下の区間です。 

・琵琶湖線:新快速の草津~米原(9~15時台)
・湖西線:近江舞子~近江今津(10~15時台)
・草津線:草津~貴生川(平日の11~14時台)
・嵯峨野線:亀岡~園部(11~15時台)
・加古川線:加古川~厄神(9~15時台)
・姫新線:姫路~播磨新宮(10~14時台)
・学研都市線:同志社前~木津(11~14時台)
・桜井線(万葉まほろば線):奈良~桜井(平日の11~14時台)
・和歌山線:王寺~高田(平日の11~14時台)

 なお関西エリアでは、すでに2021年10月のダイヤ改正でも、以下の線区が1時間間隔となっています。
・琵琶湖線:米原~長浜(10~15時台)
・山陽本線:網干~上郡(10~15時台)
・赤穂線:相生~播州赤穂(10~14時台)
・大和路線:木津~加茂(11~15時台)

 そのほか2022年3月のダイヤ改正では、各線区で列車の運転取りやめを中心とした変更が行われます。



👄出歩くに難、利用要注意。
💋首都圏外で大幅に交通不便になっていく中で、観光立国うんぬんとは?
  政治家たちは…見識の無さか?無知蒙昧?
   近所歩きを推奨されてる様で…



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🚶‍♀️…向島清水町↩️ 🚙〜ダイワペット 220603

2022-06-03 18:52:00 | 🚶 歩く
🚶‍♀️…右岸河川敷:川辺…隠元橋…左岸堤防道…同:47km碑+…伏見区向島清水町↩️…左岸堤防道47.2km碑…隠元橋…右岸堤防道…>
🚶‍♀️10494歩2kg

⛅️:隠元橋29℃:風心地よく:雲多く陽射し遮り楽。

夕)🚙👭🐤〜ダイワペット:爪切〜シャトレーゼ🥮〜>

夕)五日月やっと月🌙を👀📷蒼く映える

近づくと逃げての繰り返し。

宇治川にて:48.4km付近:危なっかしい🚣
五日月🌙月齢3.9



⚠️未明:3日午前5時5分頃、京都府で最大震度2の地震。震源:京都府南部
 震源の深さ:約10キロ。マグニチュード3・4と推定。
【震度2】亀岡市
【震度1】京都市北区,上京区,中京区,右京区,南丹市,京丹波町,大阪府能勢町,兵庫県三田市






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老いを防ぐ体作り、「ウォーキングだけでは不十分」な理由  202206

2022-06-03 00:33:00 | 健康関連

老いを防ぐ体作り、「ウォーキングだけでは不十分」な理由
  ダイヤモンド onlain より 220602佐藤信紘,佐藤和貴郎


 ウォーキングは、中高年から高齢者に積極的に取り入れられ、肥満や糖尿病といった生活習慣病の予防や改善に効果的とされているが、それだけでは筋肉が衰えるサルコペニアを防げない

 人生100年時代、「老い」はシニア世代だけでなく、その家族にとっても切実な関心事の一つです。骨、筋肉、関節の老化と病気を防ぎ、何歳になっても動ける体を作るにはどうしたらいいのでしょうか?
 中高年にウォーキングは人気ですが、それだけでは、筋肉が衰える老化現象サルコペニアは防げないといいます。「老い」を防ぐためには、どのような運動が効果的なのでしょうか。
 順天堂大学名誉教授・特任教授の佐藤信紘氏、国立精神・神経医療研究センター神経研究所免疫研究部室長の佐藤和貴郎氏の共著『順天堂大学の老年医学に学ぶ人はなぜ老いるのか』(世界文化社刊)から,何歳になっても動ける体作りのために今できることを紹介します。

⚫︎60歳を過ぎると急激に筋肉の量と質が落ちる
 若いときは当たり前に動いていたのに、年をとって筋肉、骨や関節、神経など運動器の病気、痛みや衰えなどが生じると、辛かったり億劫に感じたりして、日常生活で動くことが徐々に少なくなります。
 運動器というのは、立つ、歩くといった日常的な動きを支える体の仕組み全体のことで、筋肉、骨や関節、神経などの働きが複雑に連動して成り立っています。どれか一つに問題が起きても体はうまく動きません。

 動かないでいると、両足のバランスが悪くなり、やがて歩けなくなったり動けなくなったりして、要支援、要介護に進行していきます。そういうケースを予防して、生涯を通じて健康で自立した生活を営むためには、楽をしないで自分の体をよく使って暮らしていくことが大事です。

 体を使い続けるには日常動作の基盤となる「筋肉」の維持が必要ですが、筋肉の量と質は加齢とともに低下していきます。
 体を動かす筋肉である骨格筋の重量は体重の約40%を占め、体を動かすための大きな原動力です。その骨格筋は30歳を過ぎると10年ごとに約5%の割合で減少し、60歳以降は約10%の減少率になると報告されています。60歳を過ぎたあたりから、急激に落ちてくることがわかります。

⚫︎筋肉が体に与えるメリットは多面的
 筋肉(骨格筋)は骨や関節の周りにあって骨を支え、収縮することで関節の曲げ伸ばしを行っています。「立つ」「歩く」「しゃがむ」などの動きがスムーズであるためには、筋肉が十分に強く、しっかりとよく収縮する必要があります。

 では、筋肉がやせて、筋肉量が減ってしまうとは?

 筋肉(骨格筋)は、筋線維という細長い筋細胞の集合体です。筋線維の数は決まっていますが、歩いたりストレッチをしたり、よく動かすことで1本1本が太くなり、しっかり収縮するようになります。筋トレとは、この1本1本の筋線維を太く育て、動ける筋肉の量を増やすことなのです。

 逆に、動かない生活が続いて筋肉を使わないと筋線維は細くなり、しっかり収縮できなくなっていきます。この状態が続くと、筋肉の質が低下して、細く弱くなった筋線維は体を支えられなくなってしまいます。同時に筋肉を支配する神経系も衰えます。
 これがサルコペニアです。
 サルコペニアやロコモ、フレイルによって、立ったり歩いたりする移動機能が低下すると、日常生活に様々な支障をきたします。転倒リスクが高くなる、階段の昇降が不自由になる、荷物が持てない、体を思うようにコントロールできないことで、家から出るのが嫌になり、引きこもりがちにもなります。

 また、筋肉量の低下に伴って基礎代謝も下がるので、肥満や内臓脂肪量の増加が起こりやすくなり、生活習慣病にかかるリスクも高まります。

 一方、筋肉が維持されていると、免疫機構も高まることが期待されます。高齢者の死因の上位を占める「肺炎」も、筋肉量がある人の方が細菌感染に強く、感染しても炎症の度合いが低く、肺炎になりにくいのです。外科手術をしたときも、術後の回復力は筋肉量がある人の方が高いといわれます。

 筋肉は脳からの命令で動くわけですから、筋肉を維持して使うことは、筋肉から脳へのフィードバックにより脳を活性化させる脳筋相関の機能もあると考えています。

 また、エビデンスはまだ少ないのですが、筋肉を使うことは「動脈硬化」にいい影響があります。「糖尿病」については、筋肉を使うことでインスリンの量を増やさなくても筋肉内への糖の取り込みができることが実証されているので、動脈硬化に対しても間違いなく好影響は出ています。筋肉が体に与えるメリットはとても多面的なのです。

⚫︎サルコペニアとは筋肉が衰える老化現象
 サルコペニアが起きていないかどうか、一般的な診断は、年齢や握力、歩行速度、筋肉量をもとに行われます。頻繁につまずいたり、立ち上がるときに手をついたりするようになると、症状がかなり進んでいると見ることができます。

 急激に筋肉が衰えてくるのは60歳を過ぎたあたりからですが、サルコペニアは25~30歳から始まって生涯を通して進行するので若年期からの運動が必要です。

 骨や筋肉の元気な若い世代では、体を動かす骨格筋はケガをしてもちゃんと治ります。骨を折ったときにギプスをすると筋肉はかなり萎縮しますが、治療を終えてギプスを外すと元の筋肉サイズに戻っていきます。

 ところが、年齢とともに骨格筋のケガは治りにくくなりますし、一度筋肉が萎縮するとなかなか元に戻りません。若い頃と比べて戻りづらくなっているのです。筋肉がケガをして治っていく過程で、筋肉内が脂肪化したり線維化したりする現象によると考えられます。

 よくあるのは、高齢者が骨折や病気で手術をして1~2週間、ずっとベッドで休んでいたら、そのまま寝たきりになってしまうケースです。そこで、元の生活レベルに戻れる筋肉の回復方法を考えなくてはいけないということが、今、様々な医療機関や介護施設でいわれるようになりました。
 つまり、術後すぐから体を動かしリハビリを行うこと、自宅で療養している人も、できる限り日常生活をこなし、少し大変でも運動することが非常に重要になってきます。

⚫︎歩くだけではサルコペニアは防げない
 ウォーキングは、中高年から高齢者に積極的に取り入れられ、肥満や糖尿病といった生活習慣病の予防や改善に効果的とされていますが、それだけではサルコペニアは防げないのでしょうか。

 筋肉は、体を動かす「骨格筋」と、臓器を構成する「平滑筋」に大別され、骨格筋は髪の毛ほどの太さの線維の束になっており、線維束が伸びたり縮んだりすることで動けるのです。
 その線維束の中には、マグロのような赤身の「遅筋線維」と、ヒラメやカレイのような白身の「速筋線維」があります。

 遅筋線維は長距離ランナーのごとく持続力があって疲れにくく、力の入り具合が相対的に弱い特徴があります。ウォーキングで使うのは、主にこの遅筋線維です。
 一方、速筋線維は短距離ランナーのごとく瞬発的な力を発揮します。一般的な人の太ももなら、遅筋線維と速筋線維は半分半分というイメージで構わないでしょう。

 この筋線維を調べてわかったのは、年齢の影響を受けるのは速筋線維の方が大きいということです。そうであるなら、サルコペニアの予防や改善には、速筋線維をターゲットにするのが望ましいのです。つまり、速筋線維をあまり使わないウォーキングは、サルコペニア対策として十分ではない可能性があります。

⚫︎負荷をかけるトレーニングが効果的
 サルコペニアの予防や改善には、「レジスタンストレーニング(筋力トレーニング)」が向いています。レジスタンスとは抵抗という意味で、片脚立ちやスクワット、腕立て伏せ、ダンベル体操など、筋肉に抵抗をかける動作を繰り返し行う運動のことです。

 自分の体重を利用して行うものと、ダンベル運動のようにダンベルや各種マシンといった器具を用いて行うものがあります。
 どちらの場合も、筋力の向上に合わせて、トレーニングの負荷を少しずつ重くしていくことが大切です。
 高齢期に入ってからでも、その人の筋力に合わせて行えば、トレーニングの効果は出て、サルコペニアの予防や改善につながります。

 トレーニングは楽しく行うとともに、筋肉の疲れをとるために十分な休息、入浴、マッサージ、睡眠が大切であることはいうまでもありません。
 毎日行うのではなく、2、3日に1回程度、週2、3回の頻度での運動が推奨されています。無理のない範囲で継続的に行うようにしてください。

⚫︎自覚がない人が多いロコモティブシンドローム
 ロコモティブシンドロームは、加齢とともに運動器の障害が起こり、移動するための能力が不足したり、衰えたりした状態を指します。そうした状態が起こらないように啓蒙し、予防や改善するために生まれました。

 運動器の障害というのは、筋力やバランス能力が低下したり、足腰に病気が起こったり、膝が悪くなったり、骨が弱くなったりすることです。この状態がロコモなのです。
 ロコモが進行すると、将来介護が必要になるリスクが高くなります。要支援や要介護になる原因のトップは、転倒、骨折や関節の病気など運動器の障害であることは、実はあまり知られていません。

 便利な移動手段の多い現代社会では、「日常生活に支障はないから大丈夫」と思っていても、自覚症状がないままにロコモになっていたり、すでに進行したりしている場合が多くあることがわかっています。

 また、高血圧など生活習慣病のある人は、比較的若い頃からロコモの原因となる病気にかかりやすいこともわかってきました。パーキンソン病などの神経変性疾患でも、筋力の低下を主としたロコモがよく見られます。
 すでにロコモである人もそうでない人も、運動器の機能を長持ちさせてロコモを改善、予防し、健康寿命を延ばしていくことが大切です。

⚫︎ロコモ――こんな現象、起きていませんか
「片脚立ちで靴下がはけない」「家の中でつまずいたり絨毯の端に引っかかる、畳から立ち上がりにくい」、これらはバランス能力や筋力などの運動機能の低下を示しています。
 また、「階段を上がるのに手すりが必要である」場合に、念のために手すりを使うのではなく、筋力の衰えのせいで手すりがないと上がれない状態なら要注意です。

 このほか、掃除機をかける、布団の上げ下ろしをするなど、筋力が必要な家事を行うのが辛いと感じたり、2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難なことはないでしょうか。2㎏は1リットルの牛乳パック2本程度です。高齢者でも、この程度なら持ち運べるはずなのですが、それが辛くて困難になってきたらロコモの危険があります。

 歩く距離やスピードが低下するのも、ロコモによる現象です。買い物などで15分くらい続けて歩くことができない、横断歩道を青信号で渡りきれないというときは要注意です。

 次のページの図7項目について、自分がロコモの可能性があるかどうかを調べるのが「ロコモーションチェック(ロコチェック)」です。


『順天堂大学の老年医学に学ぶ人はなぜ老いるのか』(世界文化社刊)より 
⚫︎骨と関節はどのように老化するか
 サルコペニアは、ロコモにおける運動器の障害の、筋肉、骨、関節のうち、筋肉の障害のことですが、骨の障害で代表的なのは「骨粗しょう症」です。
 骨粗しょう症とは、骨を壊す破骨細胞と骨を作る骨芽細胞のバランスが加齢によって乱れて破骨細胞の割合が多くなった結果、骨の密度が低下してしまう症状です。内部の組織がスカスカのスポンジ状になってしまうので、骨折をしやすくなり女性に多いのが特徴です。

 また、骨の老化に伴って関節や軟骨組織も衰えてきます。

 骨の末端部分にある軟骨組織は加齢とともにすり減り、やがて関節内で骨と骨がぶつかり合い、その刺激を受けて関節が炎症を起こすなどして変形してしまうことがあります。

 この関節の障害では、膝の関節が変形する「変形性膝関節症」や、股関節が変形する「変形性股関節症」が代表的です。
 骨粗しょう症、変形性膝関節症、変形性股関節症もロコモの概念に含まれます。

⚫︎50代から運動の習慣を変えていこう
 市民向けの運動講座などで測定を行うと、すでに40代、50代でロコモが始まっているという結果の出る方がいます。話を聞くと、デスクワークなどで座る時間が長い場合が多いのです。

 現代人の生活はとても豊かで便利になり、体を動かすことが昔に比べてとても少なくなりました。

 2011年にシドニー大学などが行った調査によれば、世界20か国の座位時間の平均が1日約5時間であったのに対し、日本人の場合は約7時間と世界で最も長いことがわかっています。
 日本人の勤務時間の長さが運動機能の低下につながっているといえるでしょう。「こんなに忙しくしているのに」と思っても、実際には一日中座って仕事をしているためにいつの間にか運動不足になっているのです。

 座っていることは、喫煙と同じくらい体に悪いともいわれています。そうした生活習慣を続けていくと、ほぼ間違いなく筋力が低下していきます。特に女性はもともとの筋力が低いため、早めに気づいて生活を変えていくことが大切です。

 たとえば、1駅分歩く、エレベーターではなく階段を使うなど、生活の中でよく動くことを意識するだけで筋肉の動かし方が変わってきます。たとえば50代でこのように生活習慣を変えれば、70代になっても元気な生活は可能になります。そうした生活習慣を中年から心がけることが大事です。

 ありがたいことに、何歳から運動を始めても筋力はアップします。
順天堂大学ジェロントロジー研究センターでは、ロコモ予防・改善を目的とした運動教室に週3回程度参加してもらうことで、80代であっても筋機能が向上し、椅子から立ち上がるなど生活動作の改善が認められたという報告を行っています。

 筋力を高めるトレーニングは、どの年齢、どの状態でもその人の持っている能力をある程度ぎりぎりまで引き出す必要があります。しかし高齢者のトレーニングでは転倒のリスクを伴うため、スクワットのような下肢の筋力を高めるトレーニングには安全性を担保するための工夫が必要です。その上で、「たとえ90歳を超えても、その人にとって適切なトレーニングを行えば筋力は上がる。筋力が衰えた人も、今からでも間に合う」ということはぜひお伝えしたいところです。

⚫︎マッスルメモリー
 若い頃によく動かしていた筋肉は、もし病気やケガで体を動かさない期間が生じたり、高齢期に入り萎縮が起こったりしても、適切なトレーニングを行うことで比較的早く回復することがわかっています。これを「マッスルメモリー」といいます。

 このことは、子どもの頃によく体を動かすことが健康と長寿につながるということでもあります。若いときに体をよく動かして体力をつけておくことは、人生の後半戦でも非常に効果的なのです。今、子育てや孫育てをしている方にも、知っておいてほしいことです。

⚫︎毎日コツコツ続けるロコトレ
「ロコモーショントレーニング(ロコトレ)」は、ロコモ予防や改善のために日本整形外科学会が提唱する2つのレジスタンストレーニング「片脚立ち」「スクワット」のことで、主にバランス能力や筋力を鍛えますが、筋肉に限らず、骨や関節、神経など運動器を鍛えることにもなります。

 体力に応じて、ロコトレに「ヒールレイズ」や「フロントランジ」をプラスするとさらにいいでしょう。また、ロコトレ以外にもウォーキング、ストレッチ、ラジオ体操、水泳、自転車こぎ、ジムトレーニングといった、楽しみながら続けられる運動習慣を持つことも大切です。
 運動時に気を付けたいのは、重力が頭の先からかかとに至るまで垂直にかかる、正しい姿勢を取ることです。首を伸ばし、顎を引き、視線を前に置き、胸を張り背筋を伸ばし、両足が大地をつかむという感覚が大切です。

⚫︎バランス能力をつける片脚立ち
 片脚立ちは、バランス能力をつけるロコトレです。

 片脚立ちでは片脚に体重をのせて負荷をかけるため、立っている側の太ももの付け根の骨密度が増えて骨が強くなります。また、続けていくとバランス能力が向上するので、転倒予防の効果が高まり、骨折リスクの減少も期待できます。

 姿勢をまっすぐにして,床につかない程度に片脚を上げます。左右とも1分間で1セット,1日3セット行います。転倒しないように,必ずつかまるものがある場所で行いましょう。初めは短時間しか立てなくても,数を数えながら何度も続けると,長く立てるようになります。

⚫︎下肢の筋肉を鍛えるスクワット
 スクワットは,下肢(太ももの付け根から足のつま先まで)の筋力をつけるためのロコトレです。
 スクワットを続けていくと、下肢の筋力が鍛えられるので、「立つ」「座る」といった日常生活での基本動作が安定します。また、ゆっくり行うことで、柔軟性を高めるストレッチ効果や血行促進効果も期待できます。

 足を肩幅に広げて立ったら、お尻を後ろに引くように2~3秒かけてゆっくりと膝を曲げ(膝はつま先より前に出ない)、ゆっくり元に戻ります。できない場合、椅子に腰かけ、机に手をついて立ち座りの動作を繰り返します。机に手をつかずにできる場合は両手を前に伸ばします。5~6回で1セット、1日3セット行うことが推奨されています。

⚫︎ふくらはぎの筋力をつけるヒールレイズ
 ヒールレイズとはかかと上げのことで、第二の心臓といわれるふくらはぎの筋力をつける運動です。ふくらはぎの筋力が鍛えられると、「歩く」「走る」といった日常生活での基本動作が安定します。1日の回数の目安は、10~20回(できる範囲で)×2~3セットです。私はエレベーターを待つ間に、腰に手を置き、数を数えながら行います。

⚫︎下肢の筋力、バランス能力、柔軟性を高めるフロントランジ
 フロントランジは下肢の筋力、バランス能力、柔軟性を高める運動です。足の付け根の筋肉が鍛えられて膝が上げやすくなるので、転倒予防の効果が高まり、骨折リスクの減少も期待できます。1日の回数の目安は、5~10回(できる範囲で)×2~3セットです。

(監修/順天堂大学名誉教授・特任教授 佐藤信紘、国立精神・神経医療研究センター神経研究所免疫研究部室長 佐藤和貴郎)

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