ドクトール隆の日常日記(秋田県大館市 伊藤内科医院)

日常診療とプライベイトに思う・・・

C型肝炎併用療法と予測因子!

2008年03月05日 08時36分19秒 | Weblog
 C型慢性肝炎治療は現在PEG-IFL&RBVが標準治療になっている。その治療効果について事前に評価すべき予測因子が存在しております。ジェノタイプⅡ型は問題ないとして、Ⅰ型特に高ウイルス量(>800KIU/ml)ではこれらの予測因子が重要であると考える。しかるに、女性・血小板低値(<10万)・HB低値(<12)・特に肝繊維化(F3~F4)・高齢者(>65)が治療困難となる。また最近SVR(持続的ウイルス消失)の独立した因子として、HCV遺伝子のISDR(IFL感受性決定領域)変異数が多い(>変異数4)ほどSVR達成率(90%以上)が高いことが判明した。患者さんをこの変異数で分類してwild(変異数0),intermediate(変異数1~3),mutant(変異数4以上)に分けたところ、mutant症例では90%以上にSVRががえられ、non-resuponderは1例もなかったとされる。したがって治療前の予測因子として最も重要であると思われます。今後治療効果予測に有用なパラメータとして一般臨床に採用されることを切望します。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする