ドクトール隆の日常日記(秋田県大館市 伊藤内科医院)

日常診療とプライベイトに思う・・・

第7番目のARB”アジルバ”の勉強会

2012年06月13日 17時18分07秒 | 診療&トピツクス

今日昼に武田製薬主催の勉強会があり、新薬ARBのアジルサルタンに

ついてプレゼンがありました。いまさらARBとの感もありますが、この薬剤

は従来のサルタン製剤とは薬剤の構造が異なっており、カルボキシル基は

はそのままで、テトラゾール基をオキサジアゾール基に置換したものであり、

新型の持続性AT1受容体拮抗薬であります。そうすることで脂溶性となり

組織移行性や受容体選択性および持続性が数段高まり、安定した高い降

圧効果と持続性を実現することが可能になりました。臨床的には降圧不十

分症例や夜間高血圧およびモーニングサージ症例にも有効性が確認され

ております。この使用により、心血管イベントの優位な改善が期待されます。

剤型は20mgと40mgの錠剤で一日一回の内服となります。当院では降圧

剤はARB/ACE-IにCA-Bの併用が多く、その合剤も一剤で済むので選択

する症例が増加している現状にあります。DM症例では2剤でも降圧が不十

分症例が多く、選択的アルドテロン阻害薬(セララ)を追加することでさらなる

降圧が得られると考えておりますが、若干高K血症など注意すべき点もあり、

慎重に内服指導しております。

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