奈良県明日香村に「橘寺」というお寺があります。寺伝では、飛鳥時代に推古天皇の命 により聖徳太子が創建された寺院であり、そしてこの地は聖徳太子の生誕の地でも あると伝えられています。また、聖徳太子建立七大寺の一つとされています。
「橘寺」には、太子は推古天皇の命により、勝鬘経(しょうまんきょう)を3日間にわたって講義されました。その時に、大きな「蓮(はす)の花」が降ってきて、庭に積もったという伝説があります。
今回は、夏を彩る「飛鳥の蓮の花」を紹介したいと思います。
明日香村でも、色々な所で「蓮の花」を見ることが出来ます。時期的には、少し早いかもしれませんが、可憐な「蓮の花」を見ることができました。見頃は、多分7月下旬頃ではないでしょうか・・・
今回は、明日香小学校横にある蓮畑と飛鳥寺近くの蓮畑、お隣の橿原市の藤原京跡の蓮畑を紹介したいと思います。
明日香小学校横にある蓮畑は、遠くに葛城山や二上山、甘樫の丘が見え写真を撮るにはお勧めのスポットです。飛鳥寺近く蓮畑は、蓮根を採取するために育てられている蓮畑です。知り合いの方が作られていて、昨年、散策中に蓮根をいただきました。とても美味しかったです。
橿原市の藤原京跡の大極殿跡南東方向にある蓮畑には約3,000平方メートルに唐招提寺蓮など11種類を植栽されています。 見頃時期は早朝から多くの人で賑わいます。
「蓮の花」は、ハスの古名「はちす」は、ハスの花托(花床)が蜂の巣のように見えることに由来するといわれています。その「はちす」がなまって変化したのが「はす」です。
「お釈迦様」が誕生したインドでは「聖者の花」といわれ、昔から仏教と深く結びつき大切にされてきた「蓮の花」です。泥水の中から美しい花を咲かせる蓮は、仏教では“泥水=煩悩・苦しみ”の中にあって汚れる事のない「清らかさ」の象徴、または仏の「悟り」の象徴といわれています。
古来より日本においても、短歌や俳句で夏の季語として詠まれ、涼しさを呼ぶ夏の季節の代表的な水生植物として親しまれてきました。
可憐に咲く愛らしい姿で人々の心 を和ませてくれる「蓮」は、一年に一度、夏に開花時期をむかえ美しい花を咲かせます。
明日香村の山や田畑の緑が一層濃くなる中で咲いている「蓮の花」。白色・ピンク色・淡いピンクの花びらは、まるで宝石のようでした!