奈良県明日香村橘にある「橘寺」は、寺伝では聖徳太子の出生地と伝えられています。聖徳太子創建七ケ寺のひとつで、創建当初の寺院は東西に軸をとり、東面する四天王寺式の伽藍配置であったことが発掘調査によって確かめられました。
何度かの火災にあい、現在の建物は江戸時代後半の建物ですが、見どころ満載のお寺です。観音堂には、本尊である平安時代後期の「木造如意輪観音座像」(国重文)が安置されています。とても素晴らしい観音様です。また、境内には飛鳥石造物の一つである謎の「二面石」や、花形の柱穴を持つ塔心礎なども残っています。全体として、国史跡に指定されています。
今、境内では「酔芙蓉」の花が見ごろです。「酔芙蓉」の花は、平安の頃から鑑賞され、人々に愛された芙蓉の花です。「酔芙蓉」の花は、朝のうちは純白、午後には淡い紅色、夕方から夜にかけては紅色になります。酒を飲む顔色がだんだんと赤みを帯びるのに似ていることから、この名がついたと言われています。
今回は、飛鳥時代に創建された「橘寺」を撮ってきました。
のんびりと「酔芙蓉」の花をみながらの、秋の「橘寺」散策でした!