15年前にコンピューターミシンを買っていただいたお客様から、ロックミシンが動かなくなったと修理依頼をいただきました。
はずみ車を回してみようと思いましたががっちりと固まってて全然動きません。
2~3年前にどこかのミシン屋?に分解掃除してもらったそうですが、もしかしたらCRC5-56使ったのかな?
ここまで固まると油刺しても緩みませんので、バラシて無理くり動かすしかありません。
下のカバーを開けて写真真ん中のバランサーを叩いたら程なく緩んで回るように成りました。
全体に注油して完了ですが、ついでですので上の方も注油しておきましょう。
このロックミシン、後ろのカバーを外すためには取っ手の軸を外さないとカバーも取れないので面倒なのですが、2~3年前に分解掃除した方は面倒だったのか?後ろカバーの取り付け穴を割って外してたみたいですな。
おかげで私も楽して分解できましたけど、これは反則だよな(笑)
動きも軽くなって綺麗に縫えるように成りましたけど・・・
買い替えて欲しかったな~
44年前の1974年8月に、102,000円で売り出されたミシンです。
2年前に売り出されて802型トピアエースにしつけ縫い機能を加えたモデルに成るのでしょうか?
802も804も釜ギアやはずみ車の所のモーターギアが割れているのが多いのですが、これは幸いにもヒビも入っておりませんでした。
もしかしたらマイナーチェンジして割れにくい素材の部品に変えたのかもしれません。
ギヤ割れ以外には殆ど壊れることの無いミシンですので、整備は楽な方ですかな?溜まった埃をエアーで飛ばして、古い油を洗浄液で流して新しい油を注油します。
念のためにモーターのカーボンブラシとキャップも新しいものに交換しました。
あとは全体に汚れを落として綺麗に磨いて整備は完了です。
ケースの蓋部分に収納されているこの部品は何でしょう?
買ってから一度も使ったことが無いお客様も居ますが、これは模様縫いをするためのカムという物です。
24個のカムが付いていますので交換すれば24種類の模様縫いが出来ます。
昨今のコンピューターミシンにはこのカムが有りません。
電子ミシンにはカムが内蔵されています。
私が子供の頃に姉が買ってもらったミシンが確か802でした。カムを交換して色んな模様を縫って遊んでいたのは姉より私の方だったかもしれません。
この小さいダイヤルが何か?私も良く分かっていなかったのですが、これはユニダイヤルと言って模様の大きさを調節するダイヤルの様です。
逆さまに成ってますが試し縫いしたチューリップ。
ユニダイヤルの数値を小さくすると詰まった縫い目に成り、大きくすれば広がる。
縫い目の粗さ調節ともまた違った調節が出来るようです。
このミシンはお届け先が決まっていましたが、整備して色々と使ってみているうちに自分用にも1台、なんだか欲しくなりましたな。
電源が入るけど動かないと修理依頼が有りました。
ヒューズ切れか、モーターのカーボンブラシが飛んだか?だろうと思いました。
やっぱりカーボンブラシのキャップが飛んでいました。
新しいカーボンブラシ着けてキャップ着けて完了です。
ところでこのミシン、開けてみて気が付いたのですが・・・
電子基板がどこにも入っていません。
ずっとこのミシンは電子ミシンだと思っていたのですが、電子基板が無いって事はただの電動ミシンでした。
びっくりしたな~!
先月末の街展の時にお客様が持ってこられた修理ミシンです。
パッと見た時はジャノメのミシンかと思いましたが、babylockのミシンです。
スーパーの店頭のその場で確認しますと、バック(返し縫い)しかしません。
そういう場合はここが固まってて動かなくなってることが多いのですが、手で戻してもバックしかしません。
と、言う事は布送り機構が固まってる可能性大ですのでお預かり修理に成りました。
それにしても開けて見た内部のつくりもジャノメのミシンと同じです。
持ち帰ってバラシてみますと、やっぱり送り機構が固まっておりました。
洗浄剤で綺麗にして注油したら正常に動くように成りました。
それにしてもこのミシン。
針板も角板もまるっきりジャノメのと同じです。
ミシンのカバーもフットコントローラーもジャノメのと全く同じでした。
ジャノメで作ってbabylockに卸してたのかもしれませんね。
どこかにJANOMEと書かれて無いか?と見ましたがJUKIとは書いてあったけどJANOMEは無かったな~