ジャノメミシン米沢店

Yahoo!ブログから引っ越して来ました。

ブラザーCesilia

2019-02-22 18:10:07 | brother
「ミシン直してくれ~。」と言う修理依頼が有りました。
どういう状況なのか電話で聞いても良く分かりませんでした。


行ってみますと。
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返し縫レバーが取れてて・・・


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針カバーも取れてセロテープで止めていたようです。


状態から見て昨日今日壊れたって状態じゃない、いったいいつから壊れていたのでしょう?


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返しレバーは元々溶着されていただけの様でしたので、プラリペアでくっ付けました。


同じく針カバーもプラリペアで溶着。




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あとは汚れを落として各部に注油して修理完了です。


今度は綺麗に使って頂きたいですな。

ブラザー イノヴィスP100

2019-01-14 16:36:16 | brother
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15年位前に売り出されたブラザーの刺繍ミシンです。


そのころはJUKIがHZL-010などに採用した完全自動糸通しのミシンを売り出し、ブラザーが糸カセット方式のイノヴィスを売り出し、ジャノメはスーパーセシオに電動の糸通し器をを採用し、上糸通し機構の競争をしている感が有りましたな。


ま、ジャノメのは手動でやれば済むものをわざわざ電動にしただけで、それほど画期的な機構って訳では無かったけど・・・




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ブラザーのはこのカセットに糸巻きごとセットして引き出した糸を案内に沿って掛けて・・・




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ミシン本体に糸カセットをセットすると上糸掛けと針穴への糸通しも出来ると言う商品でした。


カセットに糸を掛けるのは自分の見やすい位置で出来ますから視力が弱った人でも糸掛けがしやすいって事はありました。


でも、普通のミシンの糸掛けに慣れた方にはかえって使いにくかったのかな?


現行機種にこの糸カセットを採用しているモデルは無いようです。




同じくJUKIの完全自動糸通しも現行機種には無いようです。
構造が複雑なのと針棒あたりが大きくなるのが欠点?だから無くなったかな?




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針棒の辺りはミシンの中では一番複雑な動きをするところで、糸が絡んだりトラブルが多いところです。


なのに糸カセットが有るので整備がしにくいですな。


普通のミシンならここの針カバーはヒンジで開くか、ボルト1~2本で止めてあるだけですので、外してすぐに整備が出来ます。




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これは釜の下カバーも無く、前カバーと一体型なので、整備するのが面倒です。


10万円台の、刺繍が出来るミシンとしては格安ですが、価格に比してミシン本体のつくりは華奢です。



画期的なアイデアのミシンでは有りましたが、完成度は今一かな?


あんまり修理依頼は承りたくないミシンですな。

ブラザー SENSIA7

2018-03-20 19:10:58 | brother
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ちょっと無理な使い方をしたら縫えなくなったと修理依頼頂きました。

同型のミシンの修理は何回目だろうか?


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コンパクトで、使わない時の収納がしやすい。カバーを付けて棚の上に置いててもどこかおしゃれって意味では良いミシンだと思います。

でも、ミシンとしての造りは今一だし、耐久性が弱いのが難点ですな。

今までの修理依頼も厚物を縫ったら無理が掛かって縫えなく成ったって物でしたが、これもやっぱり・・・

ただ、今までのは針に負荷が掛かった時に針棒が上に動いてしまったって物だったので修理は楽でした。

これは釜の方が動いてしまったのでちょっと厄介でした。


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それなりのちゃんとしたミシンなら釜を動かすのはシャフトとギアですが、これは細いタイミングベルトです。

縫えなく成った原因はタイミングベルトと釜のギアが、負荷が掛かって一コマずれたからの様です。

いわゆる普通のミシンなら釜ギアの固定ネジを緩めてタイミングを合わせればいいのですが、これは釜とギアが一体型で緩みません。

ずれたタイミングベルトとギアの位置を元の位置にずらすしか有りませんでした。

思ったより厄介な修理でしたな。


ブラザー セレクトF

2017-11-17 23:12:57 | brother
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数ヶ月前に下取りしたブラザーの古いミシンです。

古くて当時のミシンとしてはコンパクトで、だけど何かカチッとしているというか作りがしっかりしたミシンと感じまして、廃棄するのは勿体無いと思いました。


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最近では珍しくなった垂直半回転釜ですが、これにはこれの良さが有ります。

これだと昔ながらの蝋引き糸でも30番とかの太い糸でも綺麗に縫えますからな。



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普通は透明のナツメ球が付いてますが、この電球は最初から付いていたんだろうか?


埃を落として注油も終わって、さて磨こうか?って所で持込み修理で御来店のお客様が・・・

残念ながらお客様のミシンは修理不可能。


ちょうど良かったのでこのミシンをお勧めしたら気に入って頂き、お買上げと成りました。

こんなにタイミングよく買い手がついた中古ミシンも珍しいです。


ブラザー Nouvelle Couture Bunka

2017-09-29 14:58:23 | brother
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突然動かなくなったと修理依頼を頂きました。


電源を入れてフットコントローラーを踏むとモーターの唸り音は聞こえますからモーターは大丈夫。

はずみ車を手で回すと付加は感じるけど回る。


単に油ぎれか?と思いましたが、はずみ車は回るのに針は動いていません。


なんじゃこれは?


今までみたこと無い症状です。


糸巻きとか自動糸切りを使ったときのデクラッチの不調か?とも思いました。


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お預かりしてバラして調べてみますと針棒が動かない原因はすぐに分りました。


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釜に糸が噛んでいました。


これでミシンが動かなくなる事は職・工業用ミシン・高速直線ミシンではよく有ることで釜をバラして糸くずを取れば直ります。




問題ははずみ車だけが回って針棒が動かないことです。


デクラッチの不調でも無さそうではずみ車を外してみました。




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はずみ車の上軸受けが割れて歯車状のかみ合わせの出っ張りが削れています。


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上軸のメタルの歯車に削れたプラスチックが付いています。


これは直らないか?と思いましたが・・・


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ダメ元でプラリペアしてみました。


削れたはずみ車の軸受けの中にたっぷりめのプラリペア。


割れたところにプラリペアが押し込まれて溶着するはずだし、削れた歯車状のところも軸のメタルから型どりされて元通りに成るはず。



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24時間ほったらかしで固まるの待ってました。


最初はおっかなびっくりでしたが、手で回すと問題なく針が動きます。


少々力入れても大丈夫です。


釜を外したのでタイミングを取り直して各部注油して修理完了です。




この仕事してて、プラリペアには随分助けられてるな~