ブラザー PS-10

友達からの修理依頼です。

縫物をしていて返し縫をしようと思ったけどレバーが効かず、力を入れてレバーを押したらバックしかしなくなったという不具合です。

古く成ったり、使用頻度が低いミシンには良く有るトラブルです。

油が切れたか？油が固まったか？

分解しないと修理出来ないのでお預かりです。





開けてみましたが、最初は送り機構がどこにあるのか解らず戸惑いましたけど・・・




モーターの下に有りました。

モーターを外して保持帯のネジを緩めないとダメか？と思いましたが注油して指先で動かしているうちに動きが滑らかに成って来ました。

油が固まっていた場合は、翌日にまた動きが悪く成る事が有ります。
寒冷期の今時期は特に有りますので、早朝に確認。

－９℃まで下がった今朝でもきちんと動作しましたからこれで大丈夫でしょう。

他の可動部分にも注油してお届けしました。


「次はうちのミシン買ってね。」と一言添えましたけど（笑）

ブラザー PC-6000

土曜日の不在時にかみさんに預けて行かれた修理ミシンです。

故障の状態を聞けませんでしたが、縫ってみればわかります。

単純に下糸の入れ方が悪いだけか？と思いましたが、釜止めストッパーが変形してたので、そこに糸が引っかかっていたかも？




この写真は別のジャノメのミシンですが○で囲んだところが釜止めストッパーです。




バラシて歪んでいたのを整形しましたが、これが簡単に元に戻る。

元に戻ると言う事はまた変形しやすい。

内釜が動かない様にバネの働きをしなければ成らないのに、材質的に硬度が足らない様に思えます。

ジャノメのだと変形もしにくいけど、中々元に戻すのも大変。

これの材質でジャノメが特許持ってると聞いたことが有るような無い様な？

ブラザー Ｆ３５-ＳＬ

家電店などで数万円で売られてるモデルです。

厚物を縫って針棒の高さが狂って縫えなくなったって修理依頼は多いのですが、今回はどこか固着して動かなく成ったって故障です。





分解する前の見立てですが、釜軸が固着している感じです。

ネットで検索して見ますと、低価格のミニミシンは部品の材質自体がよろしく無く、固まって動かなくなることも多いようです。




固定ビスの数は少ないのですが、先日のジャノメＪＮ508ＤＸと同じく、ペラペラの外装カバーがフック止めしてあるので、割れてしまいそうで分解するのが怖いです。




ドライバーと比較してもらうと解ると思いますが、大分小さいモーターで動かしています。

フルサイズミシンでは見た目が小さくてもハイパワーのモーターが使われているモデルも有りますが、これはサイズもパワーも小さいモーターですな。

修理完了してお客様にお渡しする時にはミシン油を添えて、時々釜軸に注油して使って頂くよう指導しました。

針板を外さなくても、ボビンを取れば内釜の底の穴から注油できますから、それで暫くは大丈夫でしょう。


ですが、やっぱり、もう少し良いミシンを使って頂きたいとは思うのですがね。

ブラザー コンパルエース

この４月号から創刊の地域情報誌『あずま～る』に広告を載せさせていただきまして、そこから修理依頼を頂きました。




ブラザーの３５～４０年前くらいのモデルでコンパルエースです。

このデザインはコンパルDXと記憶していましたが、ACEとラベルが付いてました。

お客様は「糸調子が良くない。」とおっしゃってましたが、糸調子だけじゃないです。

あっちもこっちも油切れしたり固まったりで重たくて動きません。




手前の縫い目の粗さダイヤルは全く動きません。

注油しても動かないと油は中々入って行きませんから、バキッ！と言わないように慎重かつ大胆にペンチでこじりながら動かしてやっと素直に動くようになりました。




かなり重かった上軸もだんだんに緩んではずみ車も軽く回るようになりました。

後は糸調節を調整して軽く動いて縫い目も綺麗に出るようになりました。

このモデルの前のペースセッターはギヤ割れしたり修理不能に成っちゃうこと多いですが、このシリーズは比較的丈夫です。

丈夫だけど正直言って使いにくいミシンです。

修理不能に成ってくれた方がお客様も買い替えるいい機会に成って良いような気もします。

もちろん私もその方がうれしいのですがね（笑）

ブラザー Nouvelle Couture BUNKA

知人から貰ったけど動かないから診て欲しいって依頼がありました。
電源を入れてフットコントローラー踏んでみるとモーターがうなるだけで動かず、針が何かに当たってる感じがします。

はずみ車は軽く、上軸が固まってる訳でも無さそうです。

針板を外してみると糸切機が上がったままで固まってました。





下カバーを外して糸切機を指で動かしてみると、矢印の所が固着してて左に伸びてる軸ごと動いておりました。

かなり固く固着してるので潤滑剤かけても浸透していきません。






バラシてCリングを外して引っこ抜いて綺麗に磨きました。

お客様は「糸切は使えなくてもいい。」とおっしゃいましたが、これで自動糸切も正常に使えるように成りました。





プラスチックパーツの劣化も激しく天蓋のネジ止め穴が割れて糸案内も固定できなくなっていました。




これもプラリペアで接着・補強しました。


本当は新しいの買って頂きたかったんだけどな～（笑）