Dr. Jason's blog

IT, Engineering, Energy, Environment and Management

Theo de Raadt@OpenBSD on Forbes October 2005

2005-09-05 | Software
 先週, OpenBSD の創始者である, セオ・デラード(Theo de Raadt) の印刷された写真を初めてみた.
 なんと,ビジネス雑誌の Forbes 日本語版 (October 2005, pp.106-109) の紙面でである.大きな写真が2枚も出ていて,彼の自宅の地下と思われるマシンルームの様子も判る.

  OpenBSD は,所謂 BSD系 のOSであり,オープンソースのOSの中でも,最もセキュリティと暗号機能に力を入れたものとして知られている.
 その開発中心メンバーである,セオ・デラードは,偏屈な性格や,他のオープンソース開発者との間で色々と軋轢があることでも知られている.
 IT関係で,サーバーの仕事をしている人の多くは,知らないうちに,彼の開発した OpenSSH のやっかいになっている.


 それにしても,IT関係や,ソフトウェアの雑誌ではなく,Forbrs のようなビジネス雑誌に,セオ・デラードが写真入りの記事で取り上げられるというのは,一般にも,ITテロなどが相当懸念されてきているということだろうか?
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秋の読書月間 (3) ITと組織のモジュール化

2005-09-05 | IT
 昨日紹介した2冊につづいて,博士論文の研究をベースとした本.

 筆者の 池田信夫 先生 の経歴は,ちょっと興味深い.東大の経済卒,NHKの報道局等で勤務した後退職し, 慶應SFC 政策・メディア研究科に進み,博士課程を中退して, 国際大学GLOCOM の教授や, 経済産業研究所(RIETI) の上席研究員をへて,現在は,須磨国際学園 情報通信研究所 研究理事. ITNY & パートナーズ というコンサルティング会社のチーフ・エコノミストも務めている.

 池田先生は,私とは専門分野が違うが,偶然にも私と同じ時期の今年のはじめに,慶応大学から「情報通信産業のアーキテクチャーについての研究」で,博士(政策・メディア)の学位を取得している.
 本書は,その博士論文を加筆修正した単行本であり,インターネット時代のITのアーキテクチャと,組織,技術,情報の所有,通信政策,制度設計等について,「モジュール化」をキーワードとして,経済学的な視点から論じている.
 元の博士論文の一部となったRIETI時代の論文にML上でコメントした関係で「はじめに」のおわりの方に私の名前もでている.

 広い意味でのITと経済学,あるいは,ITのおける技術経営について興味のある方にオススメの一冊.



情報技術と組織のアーキテクチャ
池田信夫
NTT出版

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