無線脳の視点

無線関係のモノ・ヒトに毒された日常を地味に書いてみる。

サルフェーションだとかデサルフェーターとかバッテリーパルサーとか(その3)

2015年10月20日 | くるま
サルフェーションだとかデサルフェーターとかバッテリーパルサーとか(その2)
この↑エントリーに引き続き、新たな挑戦としてその3に突入・・・である。
と言っても、やってることは今までと大して変わらないのだけど、廃バッテリーが入ってきたので新たな復活劇を、と思いましてん。

クルマ用のバッテリーは、長い期間使用しているとゆっくり劣化が進んで容量も低下し、やがて寿命を迎える・・・と、一般的に語られているが、鉛バッテリーの化学変化式の理論・理屈からすると、どうも劣化分はリカバりーして復活出来なくも無いみたいだよ~てな情報を入手し、「年中なにかの花粉でアレルギー ~資格とか電子工作のひけらかし~」(新リンク先)というブログで、電子回路設計や基板起こし、キット頒布で活躍しておられる、尊敬すべき猛者の協力を得て、鉛バッテリーの復活実験と検証を行っている。



入手した廃バッテリーの現状は下記の通りである。

GS-YUASA PRODA BASIC 85D26R
・CCA値: 385CCA@12.46V
・内部抵抗値: 7.7mΩ
・HEALTH(健康度): 55%

ま、普通の廃バッテリーの状況。
何かと比較するとすれば、軽とか小型車でおなじみの40B19の新品よりは元気な状態で、1800CCクラスの乗用車に付いているようなバッテリーの50B24あたりと同等なレベル。「じゃぁこのバッテリーは何がダメなのよ?」という質問が来そうだが、CCA値で言うと、85D26ならば600CCAぐらいが標準だから、定格値からすると4割ぐらい低い値。ただちに困らないけど、GSあたりに行って無料点検とか受けちゃうと「バッテリーがそろそろ危ないですね、交換が必要ですよ」と営業される数値だ。

今回、復活実験をする対象のバッテリーは、古いいすゞエルフから外したやつで2個使用のものだから、同じ状況のモノがもう1個あり、何もしない状況と比較することが可能だ。

いつものセオリーで、
 受け入れ時計測 → 標準充電 → デサルフェーター設置 → 数値計測
という流れで検証を開始してみる。
CCA値が450~500CCAぐらいになったらまぁ儲けもの、「ま、そこそこ復活、したんじゃね?」と言えるレベルかな。

使用計測機器:バッテリーアナライザー BA100(大自工業のブランドで、「ML-100バッテリー診断機」という似たようなものが売られています)

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途中経過。

充電して放置していた片方のバッテリー、各セルの液面がバラツキ始めたなと思ったら、真ん中辺りのセルが干からびてお亡くなりに。もう一つのほうは不審な動きは無く、容量の数値が上昇しそうな雰囲気。と言っても、過度な期待はしちゃーいけない。

2015/11/10 追記
何だかんだで、デサル回路を取り付けて3週間ほど放置していたのだけど、結果の報告。

・CCA値: 425CCA@12.76V
・内部抵抗値: 7.0mΩ
・HEALTH(健康度): 64%
このバッテリー、たまに進行状況のチェックはしていたけれど、もうこれ以上の復活は望めないだろうなということで検証は終了。さすがはさんざん使い古されたバッテリーである。
容量はJISの規定値から6割程度ではあるけれど、新品の40B19よりは元気(に見える)。趣味的無線いじりの目線であれば良質な直流電源として無線機やラジオの受信用に使えるし、LED投光器やケータイの充電なんかにも使えそう。


KeyWords
サルフェーション バッテリー再生 デサルフェーター デサル バッテリーパルサー CCA テスター 内部抵抗 比重 パルス充電 自作 キット
コメント (1)    この記事についてブログを書く
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1 コメント

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面白いね (JH7UJI)
2015-10-25 10:24:20
AD-0002+ディープサイクルバッテリで運用しているけど容量低下が気になってきました。
「デサルフェーター」面白そうですね。値段も手ごろだし、試してみる価値がありそうですね。
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