眇めオヤジの独り言

初老で始めたブログも、寄る人もないまま、いつしか定年を迎えた。
あいもかわらず、気ままに書き連ねていく。

仏像展-中

2006-11-23 | 紀行、歴史
やっと、日本人の手によっても美しい仏像が彫られていくうちに、一本彫りの新しい作風が目立ってきます。荒鉈彫りです。仏像全体、あるいはその一部の最終工程の磨きと塗装を、あえて行なわずにそのまま完成とするものです。
やはり、東北など地方に多いということですが、顔や手など磨いた作業を見れば、別に手を抜いたわけではなく、鉈の削り後が仏像が現れてくるような状況を作り出したかったようです。いわゆる神木から,仏が現れていくということです。
ただ、神木が木造に適した種類であることはないので、あちこち割れ目や虫の穴が目立ちます。こうした仏像は、どうしても国宝からは外れてしまい、重要文化財となっているのも半数程度です。
その中で注目は、宝誌和尚立像です。顔が割れて真中にまた顔があるという、怪奇映画みたいな象ですが、いたって宗心深いもので、えらい坊さんが、殻である肉体を破って仏になると言うものだそうです。とは言え、やはり異形の姿ですね。

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