映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
コメントのところをクリックするとコメントできます。

『運命のボタン』

2010年06月04日 | Weblog
よい

リチャード・ケリー 監督・脚本
キャメロン・ディアス、ジェームズ・マースデン、フランク・ランジェラ、ジェームズ・レブホーン、ホームズ・オズボーン 出演

1976年12月16日、朝5時45分、ヴァージニア州郊外に暮らすルイス夫妻宅の玄関のベルが鳴る。しかし、妻のノーマが出ると、そこには誰もおらず、ひとつの四角い箱が置かれているだけだった。そして、夫のアーサーがその箱を開けると、中には赤いボタンが付いた奇妙な木製の装置が入っていた。午後5時、夫妻宅にアーリントン・スチュワードと名乗る男が訪ねてくる。男は夫妻に、赤いボタンを押せば2つのことが起きると告げる。第1にどこかで見知らぬ誰かが死に、第2に現金100万ドルが夫妻のものとなる。決断の期限は24時間。経済的に追いつめられていた2人は、やがて葛藤の末に、ついにボタンを押してしまうのだったが……。

ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=334339



SFとファンタジーと哲学と自己犠牲をごちゃまぜにして作品化したもの。この監督(リチャード・ケリー)の作品はほかにふたつ観ている(『ドニー・ダーコ』と『サウスランド・テイルズ』)が、どれもその作品要素は変わっていない。
問題は脚本ではないか。観客を納得させる整合性を持ったシナリオが『ドニー・ダーコ』では見事に成功し、『サウスランド・テイルズ』では大失敗している。では本作では? これが意見の分かれるところで、正直ぎりぎりセーフくらいではないか。

例えば、なぜ旦那に図書館でみっつの選択をさせるのか? 周囲をコントロールしてまで経済的な環境を悪くして選択させるのはどうなのか? そこあたりの説明はないし、カットしたほうがわかりやすくなったはずである。

以下ネタバレ








火星人(ということばは本作では使われていないが)の、神にも似ている絶対的な力を持ってはいるが絶対的な善には見えないところ、逆に愚者ではあるのだが人間の思いやりの心や火星人に対する反抗心、これらがおもしろかった。