18か19のときに買った本。
白かった表紙は少し黄ばんでいる。
実は大して熟読などしていないと思う。
最後の方を読んでみたら、
最後の最後にこんな言葉が目に飛び込んで来た。
「人間は自分以外のことなど微塵も知りません。
そして、人間的なもの以外の何ひとつ夢想だに出来ますまい。
では、いったい、人間を何に比較しようとするのですか?
どんな人間が人間を批判することが出来るというのですか?
その人はどういう名に於いて云々するつもりでしょうか?」
と、わかりやすい言葉で結んでいる。
たまに古い本を取り出してパラパラと読み返してみるもので、
いきなり新鮮な風が吹いてきて昼寝から目覚めるような、
そんなハッとする感じが心地いい。