ジノ・セヴェリーニ
道化は、現代の男の姿である。本来勇猛でたくましく美しいものであるはずの男が、愚者の世界に落ちたという姿である。
本当によい男は、いやな男によって貶められ、愚者の衣装を着せられて、無理矢理道化にされる。
またいやな男は、よい男から優れた姿を盗み、自分がよい男に成りすますが、高いことは何もできないやつがすばらしく美しい姿をしていることそのものが、馬鹿らしい。
まるで道化である。
このように男は、まともに馬鹿にしあっている。お互いを道化にして、なんとかしているのである。まじめにやると殺されるからだ。