夫が「毎日全員に検温して、誰かが熱を出すたびに現場が止まったり、人が変わったり、とにかく現場はもう大変なんだよ」と言うので
「そんなに仕事がめちゃくちゃになるのに、仕事がどうなっても感染対策の方を優先するの?」と訊いたら、「そうなっている」と言われた。
もはや納期が遅れようと、質が落ちようと、ミスがあろうと、残った人が迷惑だろうと、最悪、仕事なんか潰れようと、職場で一番大事なのは感染対策。
感染対策さえ完璧ならOK。
プロデューサーの仕事なんかほぼそれで、熱を出す人や、PCRの陽性者や、濃厚接触者に目を光らせて、その人を現場に来させないことに何よりも必死になっている。
もはや仕事そのもが感染対策で、感染対策をしに仕事に行っているようだ。
学校もそうである。
部活も行事も、学業さえどんなに潰しても、感染対策だけは一切省略せず、かっちり断行する。
感染対策のためなら何を犠牲にしてもいい。
学校の最優先は感染対策。
もはや感染対策のために登校している。
世の中はそうなっている。
今まで風邪くらいで5日連続仕事を休まれたら、周りは大迷惑だったはず。
大事な打ち合わせや締め切りがあったら、仕事にならなかったはず。
5日連続で休むなんて入院レベルか、たまの長期休暇くらいで、そんなことをしょっちゅうしている会社があったら成り立たなかった。
学校だって勉強は遅れるし、部活も強くなれなかった。
そんなことより感染対策。
欲しがりません、感染対策するまでは。
感染対策しないのは敵だ。
よく付き合っていられるよね。