新河鹿沢通信   

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田植えの終わった田んぼ

2019年06月25日 | 地域

2019年田植えが終わり約20日が経過した。順調な気温の推移で田んぼの稲も順調な生育に見える。この頃の気温の高低差が大きく心配なところもある。「春、田圃に稲を植え、秋に実りを収穫する」ことは稲作農家の大きな作業。一つ一つの作業の終わりは次への作業が始まるまでホッとした気分が漂う。田植え作業の終わった田んぼにある種の異常を感じたのはつい最近のことだ。

2年ほど前の6月末、由利本荘の友人と富山の友人宅訪問を企画し、私は奥羽本線経由で秋田に向かい羽越線で新潟に向かった。秋田駅を出発し車窓に田植え後の景色を見て唖然とした。田植え後の田んぼが雑然としていたのに気づいた。現在の田植え作業はすべて機械作業。田植え機が畦畔でターンした場所に稲苗の姿がないのだ。

由利駅から乗車した友人に聞くと近年由利地方で田植えの終わった後田んぼに入り「補植」作業する人はほとんどいないと云う。列車の風景は山形荘内地方に入っても見られた。国道や高速道路側よりも鉄道本線側にこれらの田んぼは多くみられる。

一般的な田植え後の生育情報。左正常、右欠株の圃場

田植え機が入ってきたのは昭和50年の中頃、はじめ歩行型の2条植えから4条植えの機械が入り一気に田植え作業が捗った。育苗箱に蒔かれた苗の不ぞろいがあれば植えられない場所が多く出たが当時一通りの田植え作業が終わると、一斉に欠株等に補植が行われた。当地方では「植えなおし」と呼び結構時間がかかった。丁寧に補植作業を行えばそれなりの収穫が約束された。近年田植え機は乗用型になり作業は一気に進むようになった。つい数年前まで「補植」作業は当たり前のことだった。欠株はほとんど田植え機の植え爪に当たらなかったか、苗がかき取られないのは育苗土に問題があるのかもしれない。

2019年田植えの終わった各地の田んぼを注意深く回ってみた。 

右側の写真は苗質が悪く一条または二条10数メートルから中には100メートルも植えられていない個所もあった。

横手市浅舞 2019.6.20

畦畔で田植え機がUターンされる部分が植えられていない。

羽後町 2019.6.21

田圃の耕耘が深いのか植えられた苗が沈没してしまった。

 湯沢市山田地区 2019.6.19

同じように植えられた田んぼも主食用、加工用、畜産用、ホールクロップ用と多様になっている。政策的な規模拡大奨励で耕耘、田植え等機械作業以外の作業から撤退の傾向にある。極端な場合を除き収量がそれほど減収しない。米価が安く生産意欲の減退がみられることが考えられる。

見渡せばほとんど変わらない風景、多くの農家が稲作から撤退が始まっている。先日鉄くず回収業者と話したら、廃ビニールハウスの持ち込みが急激に増えたという。 

※2019.6.25のものを投稿


薪伐採の顛末記

2019年06月05日 | 地域

薪ストーブを利用の多くの人は伐採作業は3月、4月の雪のある時期に終わっている。5月になると薪割り作業も終わり、乾燥促進のためきれいに積んだ薪が方々にみられる。

私の場合は田植が終わり田んぼ作業が一段落してからの時期に集中している。林道側の自家の雑木林での作業。軽トラ横付けの作業をモットーとしてるのでこの時期になってしまう。自家の雑木林の主流はミズナラ。樹齢が80年前後。薪材としては最良だが数年前から「ナラ枯レ」に侵されている。今年の薪材は昨年来「ナラ枯レ」とまだ枯れてはいないが衰弱したミズナラの伐採を決め込んだ。

今年の素人のナラの木伐採は失敗だらけ。初めの一本は予定の方向に倒すことができ、滑り出しが上々で作業の開始となったが、二本目の直径40センチのミズナラ伐採は予測した方角から大きく外れ側の杉林にもろに倒れてしまった。

林道から4,5メートル離れた場所。根本から切り詰めてながら作業を進めても杉の木の間に挟まってしまったミズナラはどうにもならなかった。 

チェンソーと樹脂製のクサビを巧みに使い、林道側までたどり着くこと小1時間。トラクターを持ち出し、持ち合わせのワイヤーは無くロープでの牽引、短くした根元につなぎ引っ張ってもびくともしない。引くのを中止し、トラクターのローダーで押し出す作業を数回重ねたらやっとのことで林道まで引っ張り出すことができた。

ミズナラの太い枝は杉の木に挟まり、林道に直接倒れる心配がなかったのでチェンソーで切りつめたら挟まっていた枝がもろとも落下した。

汗だくになっての作業。半日をかかってしまった。杉の木と違って枝が片方によじれて茂っていたミズナラの木。初めに倒す方向を確実に予測して伐採にかかってが素人作業の悲しさ。予測の方向とは全く違う場所に倒れてしまった。処理に時間がかかったがやっと倒した満足感はまた格別なものだ。直径40センチもあるミズナラの木、自宅まで運ぶことにまだ時間がかかる。薪の長さに短くしても相当の重量。現場でさらに鉄クサビで割って運ぶのにまだ時間はかかる。

猛威のナラ枯れで衰弱してしまったミズナラの木。素人の雑木伐採。チルホール(手動ウインチ)等道具を使いこなせればもう少し手間をかけずにできたかもしれない。幸い林道筋、自家の雑木林に造成した小さな林道。ほとんど人も車も通らない。今回林道の近くの場所、トラクター持ち出しで作業ができた。