仕事柄糸と針をよく使う。
幼い頃から縫い物がすきだったわけではない。
どちらかと言うと苦手の口。
9歳の時、夏休みの宿題で製作した、ビーズをあしらった手提げが台東区の作品展で入賞。
たまたまだ。およそ、晴れがましいことに縁がなかったから驚いた。
しかし、その後の人生の折々に糸針は関わりあう。
高校を選ぶとき、母の薦めた女子高は、毎朝運針をするとのことだった。
私の何を見ていたのか「良いと思うけど・・・」となんどもいった。
わたしは全く興味がなく、反発するように、何も考えず親友と同じ高校に進んだ。
母はきものをよく縫ってくれた。数え切れない位・・・。
9月3日、母死去。89歳と11ヶ月だった。
戸塚の催事の2日目だった。家族葬でおくった。
私の仕事の良き理解者だった。
悲しみはまだ襲ってこない。
「ありがとう・・・」
気がつくと、日に何度も母に語りかけている私。