鎌倉には「手業」の歴史が息づいている。
慶派仏師の仏像や鎌倉彫は「手仕事」では軽すぎる。意味は同じなのでしょうが「手業」には、鎌倉の風土と歴史の匂いがする。
あの北大路魯山人は、鎌倉山崎に「星岡窯」を開いた。
北鎌倉にある名刹東慶寺で、染織家・浦野理一が寄進した敷物を拝見させて戴いた事がある。「東慶寺間道」と名付けられた素晴らしい縞だった。
私の工房がある「扇ガ谷」には、鎌倉時代に、仏師集団の仕事場があったと本で読んだことがある。そんな凄すぎる先人たちの足跡を探しながら、祈りながら、吹けば飛ぶような工房でコツコツ仕事しています。
鎌倉には女性の織物、陶芸、縮緬細工、絵画などの作家さんが沢山いらっしゃいます。皆さん、ご高齢になっても仕事、離さない方が多いのです。私なんてまだまだです、見習いたいと思います。
鎌倉という土地は,物作りが似合っているんです。