相模原市のカヌマミュージックスクールです。
14回目のテーマは…
“音感”の続きです。
音感=耳 は すでに述べましたが、高い音、低い音、長い音、短い音、
そしてリズムはまず耳から入ってきますよね。
耳を塞いだらどうです。聴こえないでしょう。
耳から入ってきた情報を 脳が(高い、低い、長い、短い、速い、遅い)
判断するのです。要するに耳がしっかり 音、リズムを捉えてくれなければ
脳も困ってしまいます。
そして 全身運動で声は出るものですが、言葉は主に 口が担当します。
ですから カヌマでは、発声練習で 舌、唇、歯(あご)などに分け
スムースに動かすことに重点を置いています。
しかし 耳でとられる情報(音程、リズム等)が不十分では
スムースに口は動かせません。
こう 思って下さい。
“口は耳からの情報を言葉に変換するもの”だと。
ところが 耳からの情報が不十分(うるおぼえ)のまま歌えば
口でいちいち音程を確認しながら テンポに合わせよう、合わせようと
自分の声ばかり聴きながら歌うことになってしまいます。
これでは 合わせるのに精一杯で 余裕などあるわけありません。
表現など とても無理。
まず 音程は口(声)でとるものではなく、耳がとっているのです。
耳を信用して リズムに言葉を乗せて(合わせてではなく)歌いましょう。
カヌマでの方法は、曲のテンポを変え歌ってもらいます。
例えば メトロノームが一分間に70回打つ曲(一分間に70歩歩く速さ)
これは かなりスローテンポの曲ですが、それを120~130歩の速さで
歌ってもらいます。(この時 正しいメロディが聴こえていなければなりません)
バラードの曲をラップの速さで歌うと思ってください。
こうすると 口で音程を追いかけるわけに行かず、誰でも しっかり
耳でテンポ、音程をとり、言葉を並べることになります。
(ハナウタ風はダメ) もちろん口の動きもスムースでないと置いて
ゆかれます。
こうして 耳から入ってくる情報を 適格に 口で言葉に変換する
練習を積み重ねると 音感は驚くほどアップします。
その後 元のテンポに戻し 歌ってもらうと 耳がメロディ、テンポに乗る
ことを憶えてくれますから、ものすごくゆっくり感じます。
皆が言うことは「先生、テンポを元の速さより ゆっくりしたでしょう。」
と口を揃えます。
要するに 合わせよう、合わせようと 歌うのが精一杯の人が
ゆったり余裕をもって歌えるようになったのです。
ただ 注意として、先程述べましたが 速くても、遅くても 正しい
メロディが ピアノ 又は ギターの音で聴こえていなくてはなりません。
音感をアップさせることは 発声と同等、もしくはそれ以上ということが
わかっていただけたと思います。
次回は 耳からの情報を 口で言葉に変換するために、
何が重要かをお話しします。