うさぎとかえるの里

鳥獣戯画をこよなく愛する自分の日本文化や日常に関する想いをつづります。

最近読んだ本。

2015-02-24 20:04:11 | 読書



坂東眞砂子著
「朱鳥の陵」

K君の手術の間(8時間)に読み終えた本。

読み終えた後、ゾッとしました。
最後、ほっとしたかに思った後だから、その後の展開がさらに恐怖感倍増…、やはり上手すぎです、坂東先生。
常陸の夢解き女、白妙がある人の記憶(意識)に同調してしまい、恐ろしい事実を知ってしまいます。
その記憶の持ち主も、最初は誰か分かりませんが、読み進めるうち持統天皇(讃良) だと分かってきます。
犯した罪から、天皇→神になろうとした讃良はやはりすごい精神力の持ち主で、自分の意識に何者かが進入していることに気付き、ついにはそれが白妙だと分かります。
そして秘密を守るために、ついには白妙をも…!!(゜ロ゜ノ)ノ

春過ぎて
夏来るらし 白妙の
衣干したり 天の香具山

この歌を恐ろしい意味に活用してます。女ってやっぱり怖い……

古代史の近親者を次々と濡れ衣を着せたりして手にかけて、権力を奪いとってきた血で血を洗うような歴史を体現した小説…

蘇我、厩戸、天智、天武の辺りの書物を結構読んできたので、すんなりとこの物語の世界観に入り込めました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする