上野の国立博物館まで行ってきました。
お目当ては、「空海と密教美術」。
初日で、しかも台風の日なので、人が少ないかな~と思って朝イチで行ったのですが、
さすが東京…やっぱり割といました。
でも混雑した時の外でも入館待ちで並び、中でも縦列でぞろぞろ見て回る…っていうのとは
程遠く、自分のペースでじっくり鑑賞できました(^^)
ちなみに、上↑の例は、同所で阿修羅像を観たときと、京都の博物館で鳥獣戯画を観たとき…
どちらも暑い季節で大変だった…(--)
空海と言えば、日本に密教をはじめて伝えた弘法大師。
高尾の神護寺も、京都の東寺も私は大好きですが、高野山だけはまだ訪れていません…。
展示物は、どれも貴重なものばかり、この展覧会の売り文句が「国宝重要文化財98.9%」と
モロに唱っているのだから、本当にそのとおりです。
仏像もさることながら、貴重な史料もたくさんです。
空海が儒教・道教・仏教の中で仏教が一番優れていると書いた直筆の書や、
当時の経典、唐から持ち帰った書物の目録を最澄が書き写したもの、
大学時代に仏教説話で勉強した懐かしい「性霊集」…。
流麗な筆遣いや、几帳面な経典の漢字。
やっぱり、日本語って美しいと思いました。
画の方では、弘法大師像や、五大力菩薩像、両界曼荼羅、どれも歴史を感じさせるほど、
茶色く古びて、図も判別がつきにくいほどになっており、本当によく大事に保存されていたと感服。
そして仏像、醍醐寺中心エリアと東寺エリアに分かれており、
東寺エリアは仏像曼荼羅を再現していました。
実際に東寺の立体曼陀羅で感じる空気感とはかなり違いますが、
すごい至近距離で、360度ぐるりと鑑賞することが(拝まないで鑑賞していいのかって話ですが…)
できるのが、本当に美術展ならではです。
東寺では、やっぱりあのハンサムで有名な帝釈天像も素晴らしいですが、
お気に入りは、ガチョウに乗った梵天さん。
さらに、四天王像はどれも表情と筋肉の躍動感が素晴らしいです。
見ごたえがあり、やっぱり東京に居ると、こういうのを観る機会に恵まれるのがありがたいですね。
「空海と密教美術展」
2011年7月20日~9月25日
東京国立博物館 平成館にて開催中です。