か ら け ん


ずっと走り続けてきました。一休みしてまわりを見ます。
そしてまた走ります。

神はサイコロ遊びをするか。

2012年02月02日 | 学問

こう書いただけで何か難しそうな話題だから、即座によそのブログに行っちゃうでしょう。人間決まり切ったルーチンワークばかりしていると確実に馬鹿になります。もっといろんなことに興味を広げたほうがいいかもしれません。僕が佐野常民について書いたとき、読者はほとんどいませんでした。一方でグルメの話題に関してはPVはウナギ登りです。韓国の悪口を書けば大受けです。ひとときSCIENCEの世界に浸りませんか。

数式は使いませんから楽にして読んでください。さいころを一回振るとなんの目が出るかわかりませんね。1~6まで同様に確からしいといいます。では100万回振ったらどうなるのでしょう。同様に確からしかったのですから1~6まで同じ回数だけ目が出るはずです。

これ以上なくあたり前に思えるでしょうが、思わぬところに罠があるのです。社会科学にも通じるところです。研究対象の厳密な分析なしに、まあそれはそうだろう、といういい加減さにもとづきつぎに進むと思いも知らぬところに陥穽があることが多いのです。研究はこのいい加減にしようという自分の怠け心との戦いです。気絶するほどのしつこさが必要です。

アトランダムに並んだ数字があるとしましょう。ある数字の次に来る数字はやはりみなさんお分かりのように0~9まで同様に確からしくなります。このように神はサイコロを振りつづかるでしょうか。神とサイコロの話は物理の話でちょっと意味が異なりますが、あたかも振っているように見える話を続けます。

読売新聞の記事からの引用を中心に書きます。

株式市況に並ぶ数字はだれがどう見てもアトランダムでしょう。そうでなかったら数字の予測が可能になり自分だけ多儲けができますね。1930年代、ここに疑問を投げかけた男がいました。彼の名をベンフォードといいます。彼の名誉のためにいますが彼と株は無関係です。現在は証明されベンフォードの法則として確立しています。

P=log(1+1/n)という簡単な式です。株式市況を例にとると数字n=1のとき株価の一番左に並んだ数字が1である確率がPであらわされるというものです。あとは同様にn=2・・・
神はゆがんだサイコロを振っているのでしょうか。n=1のときのP=0.3 n=2のときのP=0.17 n=9のときななんとP=0.05となります。(対数の低は10です)

株式市況こそアトランダムに動き同様な確からしさが実現している世界のようにおもえます。最初にこれに疑いをかけた人はすごい。しかもこの証明はきわめて困難です。

1960年代にどうも本当らしいと言われはじめ、本当に証明されたのは1996年でした。最近です。

ブログ一覧
Posted at 2011/10/20 10:24:46

最新の画像もっと見る