宮本輝さんの「錦繍」を読んだ。
というか、正確にいえば、もう一度読んだ。
宮本さんの作品は好きであるが、
以前、本作を読んだときは、その良さが分からなかった。
『「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、
まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」
運命的な事件ゆえ愛し合いながらも離婚した二人が、
紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。
そして、女は男に宛てて一通の手紙を書き綴る―。
往復書簡が、それぞれの孤独を生きてきた男女の過去を埋め織りなす、
愛と再生のロマン。』amazon.co.jpより
有馬靖明と、別れた星野亜紀との手紙のやり取り。
正直、今回も良さが分からなかった。
宮本さんの初期の作品は、少し好みが合わないのかもしれない。
『蛍川』『泥の河』『道頓堀川』の
「川三部作」も前回読んだときはあまり良さが分からなかった。
ただ、宮本さんの作品の特徴である心に残る台詞は、
この作品にもあった。
有馬が一緒に暮らしている令子の祖母の口癖。
「命を奪うことが最も悪いことだ。人の命だけではなく、
自分で自分の命を絶つことも同じことなのだ。
この世にはいっぱい悪いこと、してはいけないことがある。
けれども、このふたつが、一番恐ろしい悪いことなのだよ」
本当にそう思う。
また、亜紀の父・星島照孝の言葉。
「人間は変わって行く。時々刻々と変わって行く不思議な生き物だ。」
良い意味でも悪い意味でも、そうだと思う。
というか、正確にいえば、もう一度読んだ。
宮本さんの作品は好きであるが、
以前、本作を読んだときは、その良さが分からなかった。
『「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、
まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」
運命的な事件ゆえ愛し合いながらも離婚した二人が、
紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。
そして、女は男に宛てて一通の手紙を書き綴る―。
往復書簡が、それぞれの孤独を生きてきた男女の過去を埋め織りなす、
愛と再生のロマン。』amazon.co.jpより
有馬靖明と、別れた星野亜紀との手紙のやり取り。
正直、今回も良さが分からなかった。
宮本さんの初期の作品は、少し好みが合わないのかもしれない。
『蛍川』『泥の河』『道頓堀川』の
「川三部作」も前回読んだときはあまり良さが分からなかった。
ただ、宮本さんの作品の特徴である心に残る台詞は、
この作品にもあった。
有馬が一緒に暮らしている令子の祖母の口癖。
「命を奪うことが最も悪いことだ。人の命だけではなく、
自分で自分の命を絶つことも同じことなのだ。
この世にはいっぱい悪いこと、してはいけないことがある。
けれども、このふたつが、一番恐ろしい悪いことなのだよ」
本当にそう思う。
また、亜紀の父・星島照孝の言葉。
「人間は変わって行く。時々刻々と変わって行く不思議な生き物だ。」
良い意味でも悪い意味でも、そうだと思う。