けいた と おちぇの親方日記

わんこと暮らす、のんびり日記

小説「徳川家康(26)立命往生の巻」(山岡荘八著)

2015-04-17 18:00:00 | 書籍(ビジ本等)
山岡荘八さんの「徳川家康(26)立命往生の巻」を読んだ。
これで全26巻を読み終えた。



家康は1916年6月1日(旧暦・元和2年4月17日)に
薨去されたが、今日は偶然にも4月17日。

2013年8月から読み始め、
間に他の本も読んだが、1年半以上かかった。

最終巻も良いことがたくさん書かれている。

「法度が先か、徳が先か」

自分自身が節倹し、
家族や他人の奢りを禁ずる。
奢りを禁ずる法度を定める前に
自身の垂範が立派ならば、
ことさら威信などを言いたてずとも、
皆は快くその法度を守る。
なるほどなと思う。

また、家康が家臣によく言った言葉として、
「洩る船に座し、焼ける家の下に臥す」
というものが出てくる。

中国の呉子(兵法書)であるが、
良将はいつも命がけの覚悟でなければ
ならないということらしい。

また、一方で慈悲についての言葉も
たくさん出てくる。

「慈悲は草木の根、人の和はその果実なり」
「世の中の和と申す美しい果実はのう、
一朝一夕になるものではない。
 その底に深い慈悲の根がなければならぬ」
「慈悲のない正直は酷薄ぞ」

「狸親爺」などといわれることも多いが、
家康は誰よりも辛抱をし、慈悲深く、
泰平の世を心から願っていたと思う。

やはり日本史の中で
家康は突出した人物であったと思う。

今年は徳川家康公没後400年の節目。
この年に「徳川家康」全26巻を読み終え、
感無量である。
最も好きな、そして尊敬する歴史上の人物は、
以前から徳川家康であった。
本作を読み終え、その思いは一層強くなった。

本作は山岡さんが昭和25年3月から書き出し、昭和42年の春に書き終えた。
400字詰め原稿用紙で1万7,400枚だそうだ。
読むのも大変であるが、
書く方はもっと大変だったと思う。

このような素晴らしい作品を残していただき、
山岡さんには感謝である。

おちぇ、おとん、やっと読み終えたよ。



コメント
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