けいた と おちぇの親方日記

わんこと暮らす、のんびり日記

小説「ふたつのしるし」(宮下奈都著)

2019-08-18 09:00:22 | 書籍(小説)

宮下奈都さんの小説「ふたつのしるし」を読んだ。

本作品は、不器用な生き方しかできない、
柏木温之(はるゆき)と大野遥名が
出会うまでの物語。

ふたりの言葉に共感するものがあったが、
ふたりの出会い方については、・・・。



(作中より)
遅いとか、のろいとか、とろいとか、
指を指されたり、笑われたりする。
しかし、遅くてもいいと思っている。
早くても、遅くても、
結局は同じ場所にたどり着くのだろうから。

学級会で決まったことが正しいわけではない。
大きな声でいえるほうが強いけれど、
弱いからといって間違っているわけではない。

絶対といったら、絶対なんだよ。
何が起きても必ず、ということだ。
それだけの覚悟(確信)があるのかい。

何の前触れもなく突然ひらめくことって、
実はそんなにないんだと思う。
意識しているかどうかは別として、
それまでにいっぱい準備があって、
考えたり体験したりしたことの積み重ねの先に、
ぱっとわかることがある。それが勘ってものよ。

ほんとうに大事なものって自分で見つけるしかないの。自分にしかみつけられないのよ。
(後書きより)
(ほんとうに大事なものが見つかっていないとしても)
急ぐことはないし、あきらめる必要もない。
眼を開いて少しずつ進んでいけば、いつかは、
ほんとうに大事なもののもとへたどり着ける。












コメント
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