ハヤブサの若鳥が曇天でも舞ってくれました。
医師から指定された金曜日の午前8時半にクリニックへ行った。自転車で10分足らずの場所である。すでに受診を待つ5~6人の患者が待合室にいた。早い時刻から患者がいるのには少々驚いたが、看護師から1番目に呼ばれた。レントゲン室に導かれ、専用の衣服に着替えるようにいわれ、寒い室内で10分ほど待った。院長の出番である。一通り、胃部X線撮影の注意事項があり、発泡剤とバリウムを飲んだ。10枚近くの写真撮影が行われ、結果待ちである。
院長は川崎市医師会の理事長か会長の職を持ち、多忙な人であるが、地域の多くの人に人気が高く、以前、指を怪我したときにも適切な手術をしてもらい、腕もよい方である。院長は職員を集め、朝のミーティングを行っていた。自分は待合室でしばらく待っていたところすぐに診察室へはいるようにいわれ、肺ガン検診と採血結果および胃部X線撮影の結果説明がなされ、胃下垂であることが告げられ、特に異常はなかった。精算で待合室にいたところ再び呼ばれた。大腸ガン採便の結果である。2日に亘って2本採便したがどちらも陽性でもう一度採便することになった。再び陽性であれば、次は内視鏡による検査となる。
すでに30年が経過しているが、函館に転勤した年の検診で引っかかり、義兄の知り合いに九州で大腸の専門医がいるとのことで、そこでポリープを除去したことがあり、念のため、ガン検査を行ったところ陰性であったため、その後、放置していたのでポリープの再発の可能性もある。たぶん1日入院したと記憶にある。九州の専門医は数年前に風の便りで病死したようである。
成人病検診ほかの検診が手軽に行えるシステムは世界各国の中でも我が国が最先端を行っている。そのこともあって、長寿の国になっているし、乳幼児の死亡率も極端に低い。これは母子手帳のおかげと指摘されているが、アジアやアフリカ諸国ではこの制度を導入している国も多いと聞く。一方では、病院自体の経営が重視され、偏った診療科、過度の薬剤の投入や、先端医療機器の導入による健康保険がきかない高額医療費負担の問題も浮上している。
制度自体が完備していることも重要であるが、まずは日頃の健康管理に意識を持って望むことがもっとも大切であると実感した次第である。