愛犬の年齢は12歳を超えた老犬である。ここ1ヶ月ぐらいで相当やせ、全体にごつごつした体型になっている。普段は元気がよく、進んで散歩に行っていたが、歩くペースも遅くなり、時々、ぜんそくのような呼吸をし、息苦しさがあった。数日前から、食欲がなく、好物の手料理も口を付けないようになっていた。気になったため、近所の動物病院へ看てもらうことにし、初めて自家用車に乗せて連れて行った。車に乗せたこともなかったのであるが、最初はいやがっていた。歩いていく体力もなかったので無理矢理乗せたところ抵抗もなかった。抵抗するだけの元気がなかったようである。
平日でもあったが、10分ぐらい待ってから受診が始まった。聴診器を当てた後、獣医から、心拍数が高く、狭心症か心臓肥大となっていると告げられた。血液検査をすることになり、採血に移ったが、結果がわかるまでしばらく待合室で待機していた。検査結果は異常に白血球値が高く、貧血の状態とのことであった。腹部が痛むようだと獣医に告げたら、X線撮影をすることになった。15分ぐらい経過したところで、レントゲン室に呼ばれた。画像を見ながらの検査結果では脾臓が極端にはれていて、内部には腫瘍が見られ、それが破れて血液が腹部にたまっているとのことであった。心臓についてもはっきりと、画像で、肥大化が認められた。幸い、心配していたフィラリヤやジステンパーはなかった。
処置であるが、脾臓の全部を摘出すればよいが、手術での出血が危惧され、現在の状態を正常に戻すだけでも時間がかかるとの説明で、当面の処置として、出血を止め、抗生物質と痛み止めの点滴を行うことが最善策と勧められた。そのようにお願いした。犬の年齢も高齢化しており、脾臓摘出手術については、腫瘍の転移の可能性もあるとのことで、勧められなかった。ここ数日間、点滴のため、動物病院通いになりそうである。
脾臓についても運が悪いと破裂し、即死となるケースもあるようで、愛犬の場合は出血がゆっくり進んだようである。原因ははっきりしないが、まずは対処療法ではあるが、この先そう長くはないとの思いもあり、リスクを負っての手術は望まないし、家族との相談で、自宅での療養を優先することにした。
今回の検査で病状ははっきりした。健康保険はないので多額の出費である。愛犬の症状だけでもわかったことには変えられないが、動物の健康保険の必要性についても調べてみたい。