何とか組上げが終わり、塗装に入ります。
たまに2ちゃん等で話題になるのですが、サフ吹きについての私の見解、というかスタンスを少々。要するにサフ吹きは必要か否かという事なんですが。
一般的に、昔からプラモデルというものは、直接色を塗ればヨシ、というモノではなかったかと思います。サーフェーサーというものは主として、自動車における板金塗装の下地をつくるためのもので、その最も要求される要素は「パテ埋め後のペーパーがけで生じる小傷の平滑化」「パテによる塗料の吸い込み作用の防止」であると考えられます。また、それ自体錆止めを兼ねますので、プライマーの代替にもなります。
私は若い頃、自動車の塗装を生業にしていたので、以上の事については間違いないと思っています。
いつ頃からプラモデルにサフ吹きをするようになったかは判りませんが、仕上がりに艶を要求される、飛行機や車・バイクの模型から始まったのではないでしょうか?
で、私も元々プラモにサフ吹きなどしていなかったのですが、昔々MG誌の戦車特集において、かのD氏がサフ吹きを行う塗装法を紹介しており、それを見て「そういうもんなのか」と思ってやり始めたのが最初です。
よく「金属パーツへの喰い付きを良くするため云々・・・」という意見がありますが、それ以前に、金属パーツへ微細な傷を付ける事、すなわち「足付け」の方が重要で、足付けが行われていればサフ吹きなどの処理は必要無いと考えられます(傷に塗料が喰いついて定着する)。
結局、「下地をつくる」という文言そのものが曖昧模糊としているために、一部モデラーが混乱してしまうのではないのでしょうか。
私はサフ吹きの第一目的として「パテによる塗料の吸い込み作用の防止」を挙げます。鋳造表現に用いるパテによる処理、砲身のペーパーがけの痕を消すにはサフ吹きは有効です。第二としては「パーツがくっきり見える様になる」事でしょうか。第三は「微妙な梨地をつくる」事で、これは何回も行うウェザリングによって仕上がりに「映え」が出てきます。ノッペリ感を防止出来るというか。
以上長々(笑)、たわごとでした。
塗装前に接着面にマスキングを行います。転輪取り付け部分も同様に。
このキットのエンジングリルはエッチングではなく、付属のメッシュです。